※この記事は2014年12月07日にBLOGOSで公開されたものです

12月14日に行われる衆議院総選挙に向けて、各党の政策が発表されている。BLOGOS編集部では、テーマごとに各政党のマニフェストの内容を抜粋してお届けする。各党の政策を比較し、投票時の参考にしてほしい。今回は、「少子化対策、子育て」に関する各党の記述を抜粋した。

各党の「少子化対策、子育て政策」に関する記述


自民党
・結婚や子育てを後押しするための新たな経済的支援制度を創設します。

・特定不妊治療に要する費用の助成、周産期医療情報ネットワークの整備・充実、産科医・小児科医の負担軽減策の充実等出産環境の整備を図ります。

・安心して子育てに取り組めるよう、自治体によるワンストップの子育て支援拠点(日本版ネウボラ)の導入を支援します。

・子育て家庭、働く母親の負担軽減のため、ベビーシッター費用や家事費用の支援策の導入を図ります。

・子育て負担の軽減を図るため、財源確保とあわせて、子供3人以上の多子世帯に対する子育て負担軽減策を検討します。

・「待機児童解消加速プラン」を展開し、保育需要のピークを迎える平成29年度末までに約40万人分の保育の受け皿を確保し、待機児童解消を目指します。

・1兆円超程度の財源を確保し、「子ども・子育て支援新制度」に基づく子育て支援の量的拡充(待機児童解消に向けた受け皿の拡充等)及び質の改善(職員配置や職員給与の改善等)を図ります。

・高齢者世代が若い世代の子育て支援を行うための環境整備に向け、イクジイ・イクバア支援を行うとともに、三世代同居世帯への支援策を講じます。
民主党
・子育て支援策の抜本的拡充、若い世代に対する結婚・出産支援策の強化により、「希望する人が安心して結婚、出産できる社会」をつくります。

・待機児童の解消、地域の子ども・子育て支援を拡充するため、十分な予算を確保し、幼保を一元化する新制度への円滑な移行を進めます。
(出典:今こそ、流れを変える時。(※PDF))
維新の党
子育てサービスの成長産業化
1.利用者が子育てサービスを選び、競い合いによる量と質のレベルアップが実現するよう、保育バウチャーを導入する。

2.小規模・家庭的保育を含めた多様なサービスの新規参入と規制改革を進め、それにより待機児童を解消する。

3.保育園の株式会社の参入を促進する。自治体、社会福祉法人の保育園とのイコールフッティングを確保する。

・ワークライフバラ運すの社会基盤を作る。子育てと両立できる在宅ワークを推進する。
・結婚資金や子育て資金を対象とした贈与税の非課税制度の創設で、結婚や出産を後押しする。
(出典:身を切る改革。実のある改革(※PDF))
公明党
1.子育て支援の充実
2015年4月から予定されている「子ども・子育て支援新制度」を確実に実施し、仕事と子育ての両立を支援します。そのため、「待機児童解消加速化プラン」を踏まえ、約40万人分の保育の受け皿を確保し、可能な限り早く待機児童を解消します。幼稚園と保育園の良さを併せ持つ「認定こども園」の普及とともに、子どもを一時的に預かってもらう場(一時預かり)や放課後児童クラブの充実に取り組みます。あわせて、保育士・幼稚園教諭の処遇改善を図り、働き続けられる環境整備に取り組みます。

2.幼児教育の無償化を推進
すべての子どもに質の高い幼児教育を保障するため、就学前3年間の幼稚園、保育園、認定こども園の幼児教育の無償化を着実に推進します。その一環として、幼稚園に子どもを通わせる負担軽減のために支給されている「幼稚園就園奨励費補助制度」が2014年度から拡充され、生活保護世帯の負担が無償になり、多子世帯(子どもが3人以上いる世帯)の負担が軽減されました。その上で、さらに無償化を進めるために、まず「5歳児」の無償化に取り組みます
(出典:manifesto2014(※PDF))
次世代の党
・扶養する子どもの数が多いほど所得課税が少なくなるフランス型の世帯所得課税制度の導入、税制・年金制度において非婚化・晩婚化対策を実施、3人目以降の子供に特化した子育て支援制度

・近居や二世帯・三世帯住宅の建設に対する支援制度
(出典:次世代が希望を持てる日本を)
共産党
・長時間労働の改善、正社員化など子育てしやすい働き方のルールをつくります

・育児休業制度を改善し、非正規雇用労働者、男性の取得促進などをすすめます

・国・自治体の責任で保育要求にこたえた認可保育所を増設、保育条件の改善をすすめます

・学童保育の拡充、環境整備と指導員の待遇改善をすすめます

・就学前の子どもの医療費無料化を国の制度にします

・児童手当の拡充をはかります

・高すぎる幼稚園授業料を引き下げます

・安心して妊娠・出産できるように経済的支援をつよめます
(出典:総選挙2014)
生活の党
少子化対策は喫緊の課題。若い人たちが安心して子どもを産み、育てることができる環境整備を推進します。

子育て応援券、高校無償化、最低保障年金を推進し、可処分所得を増やします。
(出典:生活者本位の国へ(※PDF))
社民党
・保育所・認定こども園・幼稚園の質の向上と量の拡大を実現。国有地や空き教室などの活用で保育所を大幅に増設し、待機児童対策を推進。

・地域に子どもの相談・救済など、子どもの人権擁護の仕組みを。「子どもの権利基本法」を制定。

・虐待による子どもの死亡、居所不明児童・乳幼児の問題なとの深刻化に対応するため、早急に児童相談所の職員配置を拡充し機能強化。

・いじめを許さず、共に学び共に生きる、ゆとりある学校を実現。教育予算のGDP5%水準を実現。子どもの貧困の実態を調査し包括的な取り組みを計画的に強化。さまざまな困難を抱える家庭に対する支援体制を整備。自立支援ホームに対する公的支援を強化。就学援助の保障、給付型奨学金を創設。
(出典:平和と福祉はやっぱり社民党)
新党改革
・待機児童解消のための幼稚園・保育園の増設、費用の無料化の検討を通じて、バラマキ政策ではない、少子化対策の再構築を図っていきます。
(出典:2014年・約束)

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