デカ盛りから老舗まで! からあげライターが激推しする関東近郊の「絶品からあげ弁当」3選
『キッチン BUS STOP』の「唐揚げ弁当・大型バス盛り」 | 食楽web
コロナ禍の影響で在宅ワークが普及したことにより、専門店の味を自宅やオフィスで手軽に味わえる“お弁当”に注目が集まったのは周知の通り。特にからあげ弁当は、いまや冷めても味が落ちないクオリティの高さが自慢のお店も多く、家族で食べる人向けに、盛り付け量も増える傾向にあります。
というわけで今回は、一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニストで、日々「から活(=からあげ食べ歩き活動)」に余念がない“からあげライター”・松本壮平さんに、自宅やオフィスなどで楽しみたいからあげ弁当3選を紹介してもらいます。
フタが閉まらない超デカ盛り&ウマすぎるからあげ弁当|キッチン BUS STOP(埼玉県三郷市)
『キッチン BUS STOP』の「唐揚げ弁当・大型バス盛り」1670円。フタが役割は果たせないほどのボリューム
“からあげ弁当”と言われてまず頭に浮かぶ店の一つが、埼玉県三郷市にある『キッチン BUS STOP』。ここはスゴいボリュームのからあげ弁当の専門店です。何しろ、からあげの量によって、スクールバス盛り(SS)、マイクロバス盛り(S)、小型バス盛り(M)、中型バス盛り(L)、大型バス盛り(LL)、2階建てバス盛りとあります。そして画像は大型バス盛り。重量はなんと約1kgです。
東武バスセントラル・岩野木橋バス停のすぐ前にあります
出てきた弁当を見てビックリ。フタが閉まらないほどのからあげがドーンと山盛り。ここまでいくと、もうフタが閉まるかどうかではなく、どれだけ崩れずにからあげを積めるか挑戦でもしてるのか? と思うような状態です。
まずはからあげをガブリ。ガリザク系の衣に包まれた肉はやわらかく、弾力ある歯ざわり。ザクッ! フワッ! という2段階で食感のギャップが秀逸です。衣が奥歯の上ですり潰され、すぐに肉と一体化する、絶妙なバランス。
また、皮の部分がせんべいのようにカリッカリに揚がっていて、これまた美味。味付けには中国のミックススパイス・五香粉のほか、中華だしも使用しているそうで、ちょっとエスニックな風味も手伝って、ご飯がガンガンすすみます。
大型バスはからあげが11~12個ほど。さすがに一度で完食は厳しいと思うので、“時間差”で美味しくいただくのが吉。冷めても美味しいからあげですよ。
●SHOP INFO
店名:キッチン BUS STOP
住:埼玉県三郷市幸房506-3
レモンを使ったご飯がすすむからあげ弁当|揚げたて唐揚 かしわ 本店(千葉県柏市)
『揚げたて唐揚 かしわ 本店』の「レモン塩漬込み唐揚弁当」627円
JR柏駅から徒歩数分の場所にある『揚げたて唐揚 かしわ 本店』。こちらでは、15年もの長きにわたり改良を重ねてきたという秘伝の漬けダレを使用したからあげを堪能できます。筆者のオススメはお弁当でいただく「レモン塩漬込み唐揚」。揚げたからあげにレモン汁をかける、というのはよくありますが、最近は味付けそのものにレモンを使用するお店が増加中。ただし、このお店もそうですが、レモンの風味は揚げると飛んでしまうため、高度な調理テクニックが必要になってきます。
JR柏駅から徒歩数分で到着!
オーダーから5分ほどでお弁当が登場。千葉県産「粒すけ」というお米を使ったご飯とともにいただきます。1個あたり60gほどと、かなり大きめのからあげ。片栗粉のみの衣はシャリッともシャクッとも表現できる爽快な歯ざわりです。
粉をまぶしたあとに、冷蔵庫で寝かせて衣を定着させ、さらに揚げる前にもう一度粉をまぶしているとのこと。つまり衣を2度付けしているわけです。ちなみに、片栗粉をまぶしたあとに冷やすと、肉の水分を粉が吸収してしっかりした固さになるそうです。
1個あたり約60gとかなり大きめ。肉汁もたっぷりたたえています
衣は噛み進めるとポロポロと崩れて肉と一体化しますが、すぐに溶けてしまわないのがイイ。たいていは肉汁に飲み込まれてしまうのですが、それがなく、肉のフンワリ感と衣のシャリッと感をしばし楽しむことができます。
肉質をソフトに、ふっくらさせる効果があるブライン液(水+塩+砂糖)に漬け込んで柔らかくしたという鶏肉には、この衣のおかげで旨みと肉汁がしっかり閉じ込められています。その肉の旨みの向こうに、ほのかにレモンの風味。出しゃばり過ぎずに味を引き立てるレモンの働きに感服しきり。旨みが強いのでご飯も進みますよ。
●SHOP INFO
店名:揚げたて唐揚 かしわ 本店
住:千葉県柏市柏2-4-12 染谷ビル 1F
ご飯が無性に欲しくなる絶品からあげ弁当|からあげ専門店 千ちゃん・江戸東京博物館前店(両国)
白いご飯が頼もしく思えるからあげ弁当です
東京・両国ある『からあげ専門店 千ちゃん 江戸東京博物館前店』。こちらは単品のからあげはもちろんですが、特にお弁当が人気のお店です。「醤油からあげ弁当」(4個559円)と「旨塩からあげ弁当」(4個499円)がありますが、どちらも食べたい! という人のために、醤油と旨塩が各3個ずつ盛り付けられた「合盛りからあげ弁当」(729円)がオススメです。醤油からあげも旨塩からあげも、人の手で丁寧に丸めることで肉の旨みがしっかり閉じ込められた逸品です。
JR中央・総武線または都営大江戸線・両国駅東口から徒歩数分の場所にあります[食楽web]
パッケージを開くと、ゴルフボールサイズのからあげが6個、お行儀よく並んでいて、見た目も美しい。「旨塩からあげ」は、パリッとした、油切れの良さを感じる歯ざわりの衣がまずイイ。あっさりしつつ、鶏肉そのものの美味しさもしっかり感じられます。
その旨みがとろりと流れ出て、じわじわと舌を攻めてくるよう。噛めば噛むほど味が広がり、気が付けば口の中が完全に制圧されてしまっています。これはご飯のアシストが欲しくなる! 淡路島の藻塩を使った秘伝のタレにひと晩しっかりと漬け込んでおり、塩味の中に深いコクと旨みが潜んでいます。
人の手で丁寧に丸めて揚げているので肉の旨みがしっかり閉じ込められています
一方の「醤油からあげ」は、1854年創業・ちば醤油の「下総醤油」を使用。醤油の風味がグンと迫ってくるものの、マイルドさも感じる逸品です。モモ肉に下味を付けて寝かせたあと、ニンニク醤油ダレで揉み込む、いわゆる二段仕込み製法で作られているため、味はしっかりめで、ニンニクの風味がたまらなくイイ。これまた旨みが余韻のように口の中に残り続けるため、ご飯の援護射撃が実に頼もしい。
こちらのからあげ、嬉しいことに1個からオーダー可能。両国散策の途中で小腹を満たすのにも最高ですね。
●SHOP INFO
店名:からあげ専門店 千ちゃん 江戸東京博物館前店
住:東京都墨田区亀沢1-1-15
※写真や情報は取材当時の内容です。最新情報とは異なる場合があります
●著者プロフィール
松本壮平
ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。