W杯にまだ一度も出場したことがない10人の現役スター選手
2022年カタールワールドカップの出場国は多くが出揃った。
ここでは、今大会で初めてプレーしうる選手も含めて、まだワールドカップに出場したことがないスターたちを取り上げてみる。
フィルヒル・ファンダイク
リヴァプール所属のオランダ代表DF。
7500万ポンド(121億円)の移籍金でリヴァプールが引き抜くと、世界最高の守備者となったセンターバックだ。サウサンプトンでは吉田麻也とコンビを組んだ。
30歳になるが、近年のオランダ代表がビッグトーナメントを逃し続けてきたこともあり、W杯でもEUROでもプレーした経験はない。
ただ、オランダは今大会の出場権を確保しており、31歳にして初のW杯出場を叶えるはずだ。
ギャレス・ベイル
レアル・マドリー所属のウェールズ代表FW。
代表では同国史上最年少となる16歳と315日でデビューするとこれまで101試合に出場してきた。
すでに代表歴代最多得点者(38)になっているが、意外にも最多キャップ数を誇るのは同じ32歳のDFクリス・ガンター(現チャールトン)である。
そんなベイルはEUROは2大会に出場したが、W杯は未経験。もし、今大会に出場すれば33歳での初出場になる(ウクライナがロシアの侵攻を受けている影響でプレーオフが延期)。
ジョルジーニョ
チェルシー所属のイタリア代表MF。
生まれはブラジルながら、若くして移住したイタリアでプロになった変わり種。20代中盤からブレイクすると、世界的選手へと成長を遂げた。
昨季はチェルシーでCL優勝、イタリア代表でEURO優勝を経験するなど大活躍。UEFAの年間最優秀選手に選出されたほか、バロンドール投票でも3位になった。
だが、W杯予選最終盤で得意のはずのPKを失敗すると運命が暗転。予選プレーオフでのまさかの敗退が決まると涙に暮れた。
30歳になった彼はW杯出場経験はないが、これでイタリア代表を引退するとも伝えられている。
ジョアン・カンセロ
マンチェスター・シティ所属のポルトガル代表DF。
ジョゼップ・グアルディオラ監督のもとで、偽サイドバックとして絶大な存在感を放つ選手だ。
インテルやユヴェントスでもプレーした経験を持つ彼は27歳になったが、EUROでもW杯でもプレーしたことはない。昨夏のEUROは新型コロナウイルス感染のために欠場を余儀なくされた。
ただ、ポルトガルは予選プレーオフを勝ち抜き今大会の出場を決めたので、彼は念願のW杯出場を叶えるはずだ。
ファビーニョ
リヴァプール所属のブラジル代表MF。
ユルゲン・クロップ監督から大きな信頼を寄せられる秀英ボランチだが、もとはサイドバックとしてプレーしており、その後、中盤にコンバートされた。
リヴァプールでは加入当初は苦しんだものの、徐々に真価を発揮。センターバックもこなすなど重宝されている。
ブラジル代表では2018年のコパ・アメリカで落選するなど、チッチ監督からやや過小評価されている面もあった。だが、現在はコンスタントに招集されており、今大会のメンバーに選ばれれば、29歳でW杯初出場になる。
このほか、ブラジル代表でいえば、アルトゥール(ユヴェントス)やルーカス・モウラ(トッテナム)もW杯でプレーしたことがない。
マウロ・イカルディ
PSG所属のアルゼンチン人FW。
バルセロナのカンテラで育成された後、イタリアでブレイクすると、インテルでは大エースに君臨した。マキシ・ロペスの嫁だったワンダ・ナラを寝取ったことでも知られている。
リオネル・メッシから好まれていないという話もあり、アルゼンチン代表では重用されず。
インテルで111ゴールを決めた実績があるにもかかわらず、代表では8試合にしか出場したことがなく、ビッグトーナメントも未経験。
29歳になったが、最後に代表でプレーしたのは2018年にさかのぼるため、今大会の出場も絶望的だ。
ヤン・オブラク
アトレティコ・マドリー所属のスロベニア代表GK。
ディエゴ・シメオネ監督率いるアトレティコの堅守を支え続けてきた世界最高峰の守護神だ。サモラ賞の獲得数は歴代1位タイの5度を誇る。
ただ、スロベニア代表は2010年W杯以降ビッグトーナメントから遠ざかっており、彼も29歳ながらEUROもW杯も経験したことがない。
ルロイ・サネ
バイエルン・ミュンヘンに所属するドイツ代表FW。
シャルケでは内田篤人ともプレーしたモンスターレフティだが、規律面に課題を抱えてきた。
EUROは2大会を経験しているが、2018年W杯ではまさかの落選。ヨアヒム・レーフ監督は「彼とユリアン・ブラントとの間での非常にきわどい決断だったが、ブラントを選んだ」と説明していたが、指揮官はサネの態度を好んでいなかったとも伝えられている。
最近は代表戦でコンスタントに出場しており、今大会に出場すれば、26歳で初のW杯となる。
ハカン・チャルハノール
インテル所属のトルコ代表MF。
一時は世界最高のフリーキッカーに君臨したキックの達人。ミランでは本田圭佑の後に背番号10を背負って活躍した。
EUROは2大会に出場しているが、28歳にしてW杯は未経験。
今予選のトルコはオランダに次ぐ2位でグループステージを突破したものの、プレーオフでポルトガルに敗れた。トルコは3位に輝いた2002年の日韓大会以降、W杯の舞台から遠ざかっている。
アーリン・ホーラン
ドルトムント所属のノルウェー代表FW。
彼はまだ21歳と若く、このリストに入らなくてもいい年齢ではある。
ただ、彼とマーティン・ウーデゴールという実力者を擁するノルウェー代表は、EURO2020に続き、今大会のW杯でも予選敗退してしまった。
彼ら2人をワールドカップの舞台で見るのは、早くても2026年まで待たなくてはいけない。今大会で見たかったという意味でも選出した。
なお、2026年大会からはW杯出場国が48か国に増える。