韓国ドラマでお馴染み「チャジャン麺」が絶品! 新宿の韓国中華『香港飯店0410』に行ってきた
『香港飯店0410』の「チャジャン麺」 | 食楽web
巣ごもり生活の中、ネトフリやアマプラの韓国映画やドラマを見まくっていると、頻繁に登場するのが黒々とした「チャジャン麺」という麺料理です。
出前で登場するシーンが多く、たいていはお皿にピッチピチのラップが貼ってあり、その上にタクアンが付いています。パッと見は、黒いドロドロのソースがたっぷりかかったミートソースパスタ。最初の儀式として、韓国の俳優が割り箸を1本ずつ両手に持ち、真っ黒なソースと麺を持ち上げて全体をかき混ぜ、一気にズルズルとすすりこみます。
俳優はこのとき特に美味しそうな顔もせず、「ま、こんなもんだよな」という感じの無感情&無表情がお決まり。でも観ていると「一体どんな味なんだ!」とやたらソソられ、無性に本場のチャジャン麺を食べたくなります。ちなみに筆者は韓国チャジャン麺のインスタント版「チャパゲティ」は何度も食べてきましたが、本物は未経験です。
そこで今回、東京のコリアンタウン・大久保界隈で、美味しいチャジャン麺が食べられないかと韓国人の友人に尋ねたところ、新宿・歌舞伎町にある『香港飯店0410』をオススメしてくれたのです。
2016年11月にオープン
なんでも韓国の有名な料理人ペク・ジョンウォンさんのお店で、韓国ちゃんぽんやチャジャン麺の専門店なんだそうです。これは期待大! というわけで行ってきました。
絶品チャジャン麺は大当たり!
これが「チャジャン麺」730円
『香港飯店0410』には午後3時に到着。ちょっと遅めの昼食ですが、店の中はお客さんでいっぱいで、かなりの人気店だということが一目瞭然です。
目指すは真っ黒&ドロドロのチャジャン麺! 勢いよく入店し、メニューも見ずに「チャジャン麺を」と速攻で注文。するとお通し的にすぐに出てきたのは真っ黄色なタクアン。おーこれこれ、チャジャン麺に必ず付いてくるヤツです。
定番の黄色いタクアンに加え、真ん中は黒い味噌のチュンジャン、左は生のタマネギ
待つことしばし。待ち望んでいたチャジャン麺が湯気を上げて登場しました。キラキラ黒光りしている! 麺もつるんつるんのツヤツヤ! 初めて見るチャジャン麺、思った以上に美味しそうでテンションが上がります。
チャジャン麺の大盛りは880円
ここで少し落ち着いて、チャジャン麺についておさらいです。そもそもチャジャン麺とは何かというと、野菜と豚肉を炒めて、韓国の黒味噌“チュンジャン”で味付けして餡にし、それを麺にどろっとかけた料理。
ちなみに “チュンジャン”というのは、中国の甜麺醤にカラメルを混ぜて作った韓国独自の調味料。もともとは中国のジャージャー麺から派生した料理で、韓国では中国料理に分類されているそう。だから韓国映画やドラマでは、韓国の中華屋さんが配達しているわけですね。実際、この店も『香港飯店0410』と、知らない人からしたら広東料理店のような店名ですしね。
では、いざ韓国映画同様に箸で持ち上げて混ぜてみます。
皿の底から麺を持ち上げ、ソースに絡めていきます
どろどろした餡は、もっちりとした麺に絡まりやすいのですが、もっと麺を真っ黒に染めたい一心でぐるぐる、ぐるぐるとしつこく混ぜていきます。そして完成したのがこちらです。
ツヤツヤの餡とつるつるの麺が一体となり、黒光り具合がさらに増加
麺を一気に箸で掴み、そのままズズッ。とろ~りとした餡とちゅるんちゅるんの麺なので、口内に滑り込ませると、けっこう大きなズルズル音がするんです。
そして味は、非常に甘い! 想像以上に甘さが強く、その先にカラメルのほろ苦さも感じます。
豚肉や野菜も黒いのでグリンピースの緑色が映えます
韓国でよくある辛い系の麺とはまったく違い、とってもまろやか。濃厚なシチューのようなまったりとしたコクも感じます。
味変好きな筆者は、いつもなら卓上の調味料をすぐに入れるのですが、この麺は最後までまろまろっとした味を食べ続けたくなる、不思議な魅力があります。しかも合間にタクアンをポリポリ。これが不思議ととても合うんです。
真っ黒な麺の上に鮮やかな黄色のタクアン!
ほぼノンストップで完食。チャジャン麺を食べていると無言&無表情になるのがちょっとわかった気がします。ソースが服に飛び散るので気をつけなくてはいけないうえ、後を引く味だから、美味しい顔をしている暇がないのかも。
というわけで、憧れの韓国チャジャン麺を美味しい店で食べられて大満足。いざ帰ろうとしたときです。ほかの多くのお客さんたちが食べているある料理が目に入りました。
「タンスユク」小1600円、大は2600円
それは「タンスユク」という韓国式酢豚。見るからに美味しそうなビジュアルじゃないですか! 食べたい。でもお腹いっぱい、でもちょっと食べたい…そこで、残したらテイクアウトすることにして、小サイズ(1600円)を注文しました。
豚のからあげが特徴的で旨し
衣たっぷりの “豚から”に、甘酸っぱい野菜餡(キャベツ、人参、きくらげ、グリンピース)をかけた、まさに酢豚なのですが、この豚からあげが非常に独特で、噛んだ瞬間はカリッカリなのに、その後モッチリモチモチに食感が変わるんです。
みんなが注文するのが納得の美味しさではあるけれど、小にしてはかなりの量でさすがに食べ切れず、テイクアウトにしてもらい夜のおつまみに。ちなみにこれ、冷えてもカリモチ感がまったく変わらなくて美味しかったです。
次は、みんなが食べていた辛い焼きちゃんぽんを食べに再訪しようと思います。
(撮影・文◎土原亜子)
●SHOP INFO
店名:香港飯店0410
住:東京都新宿歌舞伎町2-19-19
TEL:03-6265-9952
営:11:00~23:00(22:30LO)
休:無休
アクセス:都営大江戸線ほか東新宿駅から徒歩5分