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 毎日、卵を食べる、という人はけっこう多いと思います。筆者もその一人です。卵は完全栄養食だし、何と言っても手軽に調理できてしかも美味しい。

 しかし最近、ふと気づいたのです。毎朝、卵を割ってかき混ぜるのが地味に面倒だということに。白身と黄身をまんべんなく一体化させるには、お箸でシャカシャカ、丁寧かつちょっと根気よくかき混ぜなくてはいけません。きちんと混ざらないと微妙にストレスがたまるうえ、白身がつるんとダマになれば、料理の食感も悪くなります。

 卵を混ぜるのなんてそんなに大変じゃないだろ、と思う人もいるかもしれませんが、よくよく考えてみてください。朝は忙しいのです。ソーセージを焼いたり、味噌汁を作ったり、弁当を詰めたり、さらに洗濯物を干したり、ゴミ捨てにも行かなくてはならない…。

好みはあると思いますが、卵焼きは白身と黄身が一体化しているのが筆者の理想

 そんな時間の余裕も心の余裕もない朝。せめて、溶き卵くらいは瞬時にきれいに混ぜたいじゃありませんか…。などと思っていたところ、ダイソーでいいものを発見しました。それが「ときたま名人」(110円)という商品です。パッケージには、「ムラなくとける」とか「誰でも簡単に名人級のたまごとき」ができると書いてあります。たった110円で、卵溶きの負担が軽減されるなら、これは絶対買いです。

ダイソーの「ときたま名人」

 その「ときたま名人」をカゴに入れ、店内を歩き回っていたら、若い女性の2人組を見かけました。「これこれ」と言いながら2人が手に取っていたのは、「回転ホイッパー」(110円)でした。

ダイソーの「回転ホイッパー」

 それは、ハンドルを押すだけで泡立てができるという商品。しかもパッケージには、「ミルクの泡立て、ホイップクリーム、卵」と書いてある! つまりこれも溶き卵ができる商品なんです。

 どちらか1つを買うなら、「回転ホイッパー」のほうがいろいろ使えそうですし、ホイッパーという名前がついているので威力もすごそうです。しかし、筆者が目的にしているのはあくまで溶き卵のみ。ミルクも泡立てないし、ホイップクリームも作りませんが、ともあれケチケチせずに両方買ってみることにしました。2つ買っても220円ですしね。

優秀な卵ときグッズはどっちだ?

「ときたま名人」と「回転ホイッパー」で卵をといてみた

 というわけで、「ときたま名人」と「回転ホイッパー」、2つの商品を使って、それぞれ卵を溶いてみることに。写真は各商品を使って、1個の卵を50回(約15秒)ほど溶いてみた結果です。右のほうが明らかに泡立っていて、黄身と白身が一体化していますが、左は白身が若干残って、混ざっていない感じですよね。

 では、どちらがどの商品だったかを紹介します。まず、「ときたま名人」です。

「ときたま名人」は、大きさも形も違う穴が特徴の商品

 卵をガラスのボウルに入れ、「ときたま名人」を左右に揺らすだけです。うつわの丸みに沿ったカーブでとても混ぜやすい。50回ほど(約15秒)混ぜると、あっという間に白身と黄身は一体化し、さらに混ぜると白く泡立ってきました。

「回転ホイッパー」で溶き卵を作ってみました

 続いて「回転ホイッパー」です。こちらは、ガラスのボウルに卵を入れ、回転ホイッパーを差し入れ、ボウルの底に押し当てながらハンドルをプッシュ。すると先が回転して卵がかき混ぜられるという方式です。

 先程とほぼ同条件ということで、50プッシュ(約15秒)してみました。やってみると、操作は簡単なのですが、狙った場所に先端が当たらないんです。まず黄身を分解し、白身と一体化させたくても、思うようにできない。その結果、たった15秒では白身が若干残ってしまう結果に。

それぞれ15秒ほどかき混ぜた結果がこちら。左が「ときたま名人」、右が「回転ホイッパー」

 つまり、卵溶きだけで言えば、「ときたま名人」のほうが早くて簡単かつ美しく卵が混ざることが判明。

 もちろん「回転ホイッパー」はほかの用途にも使用できるし、時間をかければ泡立つと思います。しかし忙しい朝の卵溶きなら、絶対に「ときたま名人」がオススメ。お箸で混ぜるよりずっときれいに混ざりますよ。

(撮影・文◎土原亜子)