自動運転車両の位置情報をスマートバス停に表示 福岡県みやま市の実証実験が拡大 運行時刻表を遠隔配信して省人化を推進

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株式会社YE DIGITALと西鉄エム・テック株式会社は福岡県みやま市で実施中の「スマートバス停」と「みやま市自動運転サービス」の連携による実証実験を拡大し、スマートバス停を追加導入し、自動運転車両の現在位置情報をスマートバス停に表示させる取り組みを2022年1月より開始することを発表した。
●みやま市自動運転サービスとスマートバス停について
みやま市自動運転サービスは福岡県みやま市において、2021年7月19日より、九州初となる自動運転を利用したコミュニティバス運行を開始。2018年に内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)により、国、県、市が連携して実施してきた自動運転サービス。

自動運転サービスを行う「オレンジスター号」(ヤマハ発動機社製)スマートバス停はデジタルサイネージにバスの運行時刻表や運行系統図を表示することに加えて、その他の告知文や広告などを遠隔で更新し表示できるバス停。豊富な情報配信が可能な「市街地モデル」、情報量を絞ることで消費電力を抑えてソーラーパネルを使用した「郊外モデル」、乾電池駆動により様々な気象条件下でも電源供給なしで稼働できる「楽々モデル」など、様々なタイプが開発・販売されている。


今回の取り組みでは自動運転サービスの停留所において、スマートバス停を1か所から3か所に増設し、実証地点を拡大。紙運用の運行時刻表をスマートバス停で電子化、遠隔配信し、省人化を更に推進する。新たに設置するスマートバス停は自動運転車両の現在位置情報をスマートバス停に表示可能な「市街地モデル」と、ソーラーパネルを使用した電源供給不要(カーボンニュートラル)なスマートバス停「郊外モデル」。実証実験の実施期間は2022年1月〜3月。

「自動運転サービスとの連携」による実証実験を拡大し、社会実装されることで、公共交通サービスの更なる効率的な運用が可能となり、少子高齢化が進む地域課題に対して、DX(デジタルトランスフォーメーション)による解決が期待できる。

スマートバス停の設置場所(スマートバス停の種類):
■Aコープ山川店前バス停【新規設置】:
「郊外モデル」Type-C反射型LCD採用スマートバス停太陽光発電により電源供給不要。バッテリを搭載し、長期間日照が得られなくても稼働可能。シャープ製31.5インチの反射型LCD採用、省電力でありながら、日差しの中でも高い視認性を実現。反射型LCDにバックライトを組み合わせることで、夜間帯の視認性を確保。■ルフランバス停【新規設置】:
「市街地モデル」Type-B 透過型LCD(バックライト)採用スマートバス停動画配信ができ、バス接近情報や広告動画など豊富な情報を提供可能。電源供給は必要。現在時刻の時間帯を拡大表示可能。31.5インチの透過型LCD採用、高い視認性を実現。■山川市民センターバス停(※ルフラン既設バス停を移設):
「楽々モデル」Type-D 電子ペーパー採用スマートバス停乾電池駆動により、様々な気象条件下(日の当たらないバス停含む)でも電源供給不要。13.3インチ電子ペーパー採用により省エネと視認性の両立を実現。既存ポールや壁面に専用金具で取り付けるのみ、大がかりな取り付け工事は不要(作業時間約30分)。


●みやま市 松嶋盛人市長からのコメント
今般のスマートバス停と自動運転サービスの連携による実証拡大を大変喜ばしく思います。みやま市では、誰一人取り残さない街づくりを進めております。高齢化、過疎化が進む地方では、デジタル技術を活用した省力化による住民サービスの向上が一層大切になってきます。今回の実証実験は、デジタル技術による地域課題解決に向けた基盤作りの1つと考えています。
【みやま市 松嶋市長インタビュー】スマートバス停 × 自動運転バスで”誰も取り残さない”まちづくり
●関係会社・自治体と役割
実証実験は以下の企業、自治体と連携して実施する。

株式会社YE DIGITAL、​西鉄エム・テック株式会社スマートバス停の共同開発、及び販売、導入運用支援みやま市自動運転サービスの運営事業者パシフィックコンサルタンツ株式会社自動運転サービスの導入支援及び運行管理システム「もびすけ」の提供シャープマーケティングジャパン株式会社シャープグループのバックライト機能付き反射型カラー液晶ディスプレイ及び筐体開発株式会社産経新聞社「猫どころ」コンテンツ提供株式会社YONDE「猫どころ」コンテンツ提供用QRコード、及びWebサイト提供