2021年11月10日、Microsoftは教育目的での利用に最適化したWindows 11である「Windows 11 SE」を発表したのですが、このWindows 11 SEは単品での販売はなく、インストール済みのPCから削除してしまうと再インストールすることはできない仕様になっていることが明らかになりました。

Windows 11 SE EDU FAQ

(PDFファイル)https://edudownloads.azureedge.net/msdownloads/FAQ_Windows_11_SE_EDU_V04.pdf

Windows 11 SE won’t be sold separately, can’t be reinstalled once removed | Ars Technica

https://arstechnica.com/gadgets/2021/11/windows-11-se-wont-be-sold-separately-cant-be-reinstalled-once-removed/

Microsoftが発表したWindows 11 SEは、教育目的での利用にパフォーマンスを最適化したというOS。同時に、MicrosoftはWindows 11 SEをインストールした学生向けのPCとして「Surface Laptop SE」を発表しています。

「Windows 11 SE」と「Surface Laptop SE」をMicrosoftが発表、幼稚園から高校までの教育目的利用に最適化 - GIGAZINE



Googleが開発しているローエンド端末向けの独自OS・Chrome OSを搭載したChromebookは、アメリカの教育現場で広く普及しています。これに対抗するために、Microsoftは教育現場向けのOSとしてWindows 11 SEをリリースしました。Windows 11 SEはユーザープロファイル情報を含むすべてのファイルを学生のOneDriveアカウントに保存した状態をデフォルトとすることにより、ローエンドデバイスでもより優れたパフォーマンスを発揮することができ、「学生の気を散らすことのない」学習環境を提供することができるというOSです。Windows 11 SEではWindows 11に標準搭載されている一部の機能が削除されており、IT管理者はMicrosoft Intuneを介して端末にインストールできるアプリとブラウザ拡張機能を制御することも可能。

すでに複数のPCを運用している学校のIT管理者の場合、既存のハードウェアのためにWindows 11 SEを購入してインストールできないかと考えるかもしれませんが、これが不可能であることが明らかになっています。Microsoftが公開したFAQによると、Windows 11 SEを入手するための唯一の方法は「Windows 11 SEがインストールされた端末を購入すること」のみ。また、Windows 11 SEのディスクイメージ(ISO)を作成しても、再インストールすることは不可能です。

Ars Technicaは「これはMicrosoftがWindows 10およびWindows 11のARM版のライセンスを提供する方法と似ています。ARM版WindowsはPCメーカーから購入した新しいハードウェアで利用可能ですが、個人や組織がライセンスを購入し、独自のARMハードウェアにARM版Windowsをインストールすることはできません」と記しています。