甘いサツマイモが食べたい人は(写真はイメージ)

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秋の味覚、サツマイモ。甘い味わいは人気の理由の1つで、たびたびスイーツの材料にも用いられる。

ところで、サツマイモの甘さをより高める方法は存在するのだろうか。買う時のコツや保存方法を調べた。

見分ける方法は?

J-CASTトレンドは、「さつまいもアンバサダー協会」代表理事の橋本亜友樹氏に取材した。

まずスーパーマーケットに並んでいるサツマイモが甘いかどうかは、外見では「パッと見てわかる特徴といったものはない」。ただ、サツマイモの商品表示や売り場の箱などに品種が書かれていれば、甘みの強い品種を選べばよいという。例として、全国的に出回っている「紅はるか」と「シルクスイート」という品種を挙げた。これらは甘みが強く、ねっとりとしたような食感だと話す。

他の品種だと、例えば関東で多く出回っている「紅あずま」や、関西に多い「鳴門金時」は、いずれも甘みはある程度あるものの、「ねっとり」というよりは「ホクホク」した食感。「紅はるか」「シルクスイート」の方が、甘さを感じやすいようだ。

収穫後2か月で甘さピーク

橋本氏によると、9月〜10月に出回るサツマイモは採れたてのものが多いが、収穫後しばらく保存しておくと甘みが増すという。収穫から2か月程度が甘さのピークとなる。

購入時に正確な収穫日はわからずとも、出回っているサツマイモは9月半ばから「10月いっぱい」までに収穫されるものが多いと橋本氏。基本的には11月末から12月程度まで置いておくと収穫から2か月程度経過するため、甘みがピークとなるとのことだ。

保存温度をコントロールできる環境であれば、保管する上では「13度」が適温。10度を下回ると、腐る恐れがある。

一般家庭であれば、厳密に13度をキープせずとも、常温で置いておけばよいという。ただ20度を超えるとサツマイモが発芽する恐れがあるため、「20度以下ぐらいがちょうどよい」。冬場ならば暖房の風が当たるような場所は避け、部屋の隅や窓際など、「寒すぎず暖かすぎない」場所がよいとのこと。

新聞紙にくるむ、段ボール箱に入れる

保存方法は新聞紙にくるんだり、段ボール箱に入れたりするのが適切。ビニール袋などで密封すると結露して腐る場合があるほか、何も包まないまま置いておくと乾燥の恐れもあり、望ましくない。

さほど手間はかからず、家の中の場所を選んで置いておくだけで甘さが増すのだから、簡単だ。

購入時に傷んでいたり水に漬かったりなどしていなければ、正しく保管することで、9月〜10月に収穫されたサツマイモは翌年の3月いっぱいまで保存できると橋本氏は語った。甘さのピークは2か月で迎えるが、これを過ぎても「あまり(状態は)変わりません」とのことだ。