今さら聞けない「しゃぶしゃぶ」の基本レシピ!具の選び方から締めまで総まとめ
しゃぶしゃぶにおすすめの具材&肉の選び方
具材・野菜は何を選ぶ?
しゃぶしゃぶは豚肉や牛肉のスライスを使うのが一般的です。変わり種として、鶏むね肉やラム肉でもおいしく食べられますよ。
魚介類はタイやカニ、ブリが人気です。野菜は定番の白菜やネギ、きのこのほか、薄く切った大根や人参などの根菜類もおすすめですよ。
しゃぶしゃぶ用の肉でないとだめ?
しゃぶしゃぶ用の肉は、数秒で火が通りゆでたときに固くならないように、1mm以下の極うす切りにスライスされています。しかし、しゃぶしゃぶ用の肉ではなくても、薄切りの肉類を使用すれば問題ありません。
厚みがある分加熱時間が長くなるため、肉が多少固くなることもありますが、食感や味わいがしっかり感じられるよさもあります。
昆布だしで本格!しゃぶしゃぶの基本レシピ
この記事では、定番の食材で作る基本的なしゃぶしゃぶのレシピをご紹介します。
紹介するレシピはしゃぶしゃぶ用の豚肉を使用していますが、牛肉やブリなどの魚でも応用できるレシピなのでお好みで具材を変更して自分好みの味にしてくださいね。
しゃぶしゃぶは水から作ることもできますが、だし汁を使うとさらにおいしく深みのある味を楽しめます。
しゃぶしゃぶのだし汁にぴったりな昆布だしの取り方も紹介しますが、忙しい方はだしの素やめんつゆを湯で薄めたものを使用してください♪
材料(2人分)
・豚肉(しゃぶしゃぶ用)……200g
・白菜……1/2束
・にんじん……1/2本
・長ねぎ……1本
・しいたけ……3個
・豆腐……1/2丁
・だし汁……800cc
※昆布だしを取る場合
・水……800cc
・だし昆布……10g
作り方
1. だし昆布の下準備をする
水で濡らして固く絞った布巾を用意し、昆布の表面を軽く拭きます。
※昆布の表面についている白い粉はうま味成分です。昆布を洗うために水で流してしまうと、うま味成分が一緒に流れてしまうので注意してください。
2. 昆布を水につける
水を入れた鍋の中に昆布を入れ、約30分ほど浸けて旨味を引き出します。
3. 加熱する
約30分経ったら鍋を弱火にし、鍋底に小さな泡が出てくる沸騰直前までゆっくりと加熱します。
4. 沸騰直前で昆布を取り出す
沸騰する直前で火を止め、昆布を取り出したら出汁の完成!
5. にんじんを切る
にんじんは洗ってヘタを切り落とし、ピーラーで皮をむきます。
にんじんの皮をむいたら厚さ3~4mm程度の輪切りにします。
6. しいたけを切る
しいたけはペーパータオルや布巾で、表面の汚れを軽く拭き取ります。
※しいたけの表面を水で洗ってしまうと旨み成分が流れ落ちてしまいます。必ず汚れは拭き取るだけにしてくださいね。
しいたけの汚れを拭き取ったら、軸の先端の固い部分を切り落とします。
7. 長ねぎを切る
長ねぎは洗って1.5cmほどの厚さで斜め切りにします。
8. 豆腐を切る
豆腐は食べやすい大きさに切ります。
9. 白菜を切る
白菜は芯の部分を小さめに、葉の部分は少し大きめに切ります。
10. 具材を順番に鍋に入れる
火が通りにくい順番で野菜を入れ(にんじん→白菜→しいたけ→長ネギ)、豆腐を入れます。野菜に火が通り豆腐が浮き上がったタイミングで肉を入れて加熱し、アクを取ったら完成!
※野菜は食感を楽しむために切った量の半分だけを入れ、途中で追加すると最後までおいしく食べられます。
しゃぶしゃぶのやり方
豚肉をしゃぶしゃぶするときは、肉は一枚ずつ広げておき、出汁にくぐらすようにゆっくり動かして火を入れます。
肉が折りたたまれたままだと、加熱し過ぎたり生のままだったりなどの原因に。肉を数枚まとめて入れる場合は、鍋の中で肉がくっつかないように箸でサッと混ぜてくださいね。
調理師が教える。しゃぶしゃぶをおいしく作るコツ
昆布だしを取るときは沸騰させない
昆布の旨味をしっかり引き出し、ぬめりを出さないためには、沸騰前に取り出しましょう。
湯温が70~80度を超えると、昆布に含まれるぬめり成分が溶けだし、出汁の食感や風味も損なわれます。また、昆布の旨味成分は60度くらいの低温で出やすく、高温になると出にくくなるという特徴もあります。
アクはこまめにとる
肉や野菜、魚介類は煮ることでアクが出てしまいます。アクをそのままにしていると出汁が濁るだけでなく、食材によってはえぐみや臭みが出る場合もあるので、アクはできるだけ取り除きましょう。
とはいえ、アクは食材を入れるたびに出てしまうものなので、あまり気にし過ぎず「たまってきたかな?」と思ったらとってみてください。
肉を加熱し過ぎない
肉は加熱しすぎると、固くなってしまいます。薄切りのしゃぶしゃぶ肉なら、サッと洗うようにお湯に入れるとやわらかな食感が楽しめますよ。
また一度に肉をたくさん入れ過ぎると、すぐに食べられない分は加熱し過ぎてしまうため、食べる分だけ加熱してすぐに食べきるとよいでしょう。
肉を入れるときは沸騰させない
肉は高温の湯で加熱すると、たんぱく質が急激に凝固して固くなります。旨味を逃さずやわらかい肉に仕上げるには、70~80度くらいの温度がベストです。
鍋底にプツプツした気泡が次々にできている状態を目安にしてくださいね。
味付け簡単!初心者向けのしゃぶしゃぶのだし
ほんだしでの作り方
1. 鍋に水(800cc)とほんだし(小さじ2杯)を合わせます。
2. 強火にかけて一度沸騰させ、粉末がとけたらできあがり。
白だしでの作り方
1. 鍋に水(800cc)と白だし(100cc)を合わせます。
2. 強火にかけて一度沸騰したら出汁のできあがり。
しゃぶしゃぶにおすすめのたれ
ポン酢
柑橘の酸味が効いたさわやかな風味が魅力のポン酢。さっぱりとした味わいがお好みの方はポン酢をつけていただくのがおすすめです。
柚子胡椒やおろし生姜など薬味やほかの調味料と組み合わせやすく、味変を楽しみやすいのも人気のポイントです。
ポン酢+ごま油
さっぱりとしたポン酢にごま油を加えることで、コクと旨味がプラスされます。和風から一気に中華風の味わいへの味変が手軽に楽しめますよ。きのこや豆腐のようなシンプルな食材やねぎやニラといった香味野菜とも相性バッチリです。
ポン酢+梅肉
ポン酢と梅肉の異なる酸味の組み合わせで、さっぱりとした味わいが楽しめます。豚バラ肉や牛肉のような肉と相性がよく、脂分の多い肉もほどよくあっさりと食べられますよ。しゃぶしゃぶの途中で梅肉を加えて、箸休めのように楽しむのもおすすめです。
ごまだれ
ごまだれは濃厚でクリーミーな味わいが感じられ、肉や野菜にしっかりと絡みやすいのが特徴です。ポン酢の酸味があまり得意でない方や、お子様に人気がありますよ。
ポン酢だけだとさっぱりしすぎる……という方は、ポン酢とごまだれの2種類タレで楽しむのもおすすめです。
ごまだれ+おろしにんにく
ごまだれにおろしにんにくを加えることで、ごまだれの味が本格的なお店の味わいにアレンジできます。にんにくの旨味やコクがプラスされて、野菜だけでも十分満足な味わいに。ピリ辛好きな方は、さらにラー油を加えるのもおすすめです。
ごまだれ+カレー粉
ごまだれにカレー粉を少し加えると、スパイシーなしゃぶしゃぶだれができます。マイルドなごまだれにカレー粉のピリ辛味がほどよく合わさり、和風のしゃぶしゃぶとはひと味違ったおいしさが楽しめますよ。加えるカレー粉はひとつまみから様子を見て試してくださいね。
しゃぶしゃぶにおすすめのしめ
中華麺
鍋のしめに中華麺を入れると、ラーメンのような味わいが楽しめますよ。
生麺には打ち粉がしてあるので、そのまま入れると鍋のだしがドロッと白っぽくなってしまいます。別の鍋で下ゆでしてから鍋のしめに使いましょう。
うどん
肉や野菜など具材の旨味が染み出た出汁は、うどんとも相性抜群。うどんは少しコトコト煮て味をしみ込ませていただくのがおすすめです。
濃厚な鍋の出汁がうどんに絡んで、鍋のしめならではのおいしさが楽しめますよ。
ごはん(おじや)
ご飯は鍋の出汁を吸ってしまうので、残りの出汁が少なくなっている時は出汁(または湯)を少し追加しましょう。ご飯はそのまま入れるとトロッとした煮汁になります。
サラサラな食感がお好みの場合は、ご飯を水洗いしてでんぷん質を流してから鍋に加えるとよいでしょう。
いつものしゃぶしゃぶをもっとおいしく!
肌寒い季節になると、温かいしゃぶしゃぶが一層おいしく感じますよね。しゃぶしゃぶは特別な鍋スープがなくても、出汁やポン酢、ごまだれがあれば失敗なく手軽に作りやすいのも魅力です。
野菜の切り方や肉の火の入れ方など、ちょっとした工夫でいつものしゃぶしゃぶがさらにおいしくいただけます。タレにも薬味や調味料をちょい足しすることで、味のバリエーションが楽しめますよ。ぜひお気に入りの味を見つけてみてくださいね。