野菜ソムリエ解説「しょうがの保存方法」常温・冷蔵・冷凍と長持ちのコツ

【常温】しょうがの保存方法

しょうがは、常温で2週間程度保存できます。熱帯アジア原産のしょうがは、寒さや乾燥に弱いのが特徴。しょうがの好む環境は、温度は15℃、湿度90%なので、軽く湿らせた新聞紙に包み、風通しのよい冷暗所に保管しましょう。カゴやザルなどに入れておくと、通気性がよく長持ちしますよ。

皮ごとすりおろして薬味に使ったり、千切りにして和え物に入れたり、香りや辛味を楽しむのがおすすめ。使うごとに新聞紙を取り替え、適切な温度で保存できれば、2週間以上持たせることも可能です。

【保存方法】
1. 新聞紙を霧吹きで湿らせる(写真1)
2. しょうがはひとつずつ新聞紙で包む(写真2、3)
3. カゴやザルなどに入れ、15℃前後の風通しのよい冷暗所で保存する(写真4)

夏場は冷蔵庫へ

しょうがの保存に適した温度(15℃)よりも高くなってしまうため、夏場は冷蔵庫で保存しましょう。新聞紙やキッチンペーパーに包んだしょうがをポリ袋に入れてから、冷蔵庫の野菜室へ入れてください。1~2週間程度保存できます。

【冷蔵】しょうがの保存方法

しょうがは一度カットすると、切り口から水分が出て傷みやすいです。長持ちさせるためには、丁寧な保存が必要。まず、水で洗ってきれいに汚れを取りましょう。でこぼこの部分は、スプーンでこそげ取ると洗いやすいですよ。

切り口をラップで覆ってから、キッチンペーパーで包みます。ポリ袋に入れてから、冷蔵庫の野菜室へ入れてください。ポリ袋の口を密封すると水滴が溜まり、しょうがが傷みやすくなるため、軽く閉めておきましょう。1~2週間程度保存できます。

【保存方法】
1. しょうがはよく洗う(写真1)
2. 切り口をラップで覆う(写真2)
3. キッチンペーパーで包む(写真3)
4. ポリ袋に入れたら軽く口を閉めて、冷蔵庫の野菜室へ入れる(写真4)

水に浸すと長持ち

しょうがをもっと長く冷蔵保存したい場合は、水に浸す方法がありますよ。きれいに洗ってから保存容器や瓶に入れ、しょうががかぶるくらいの水を注いでふたをし、冷蔵庫の野菜室に保存します。1ヶ月程度保存可能です。乾燥を防ぎ、みずみずしい状態で保存できますよ。水は2、3日おきに取り換えてくださいね。

【保存方法】
1. しょうがはよく洗う
2. 保存容器や瓶に入れ、しょうががかぶるくらいの水を注ぐ
3. ふたをして冷蔵庫の野菜室へ入れる

【冷凍】しょうがの保存方法

しょうがを長期保存したいなら、冷凍しましょう。冷凍庫で1~2ヶ月程度保存できます。ラップに包んで冷凍用保存袋に入れると、丸ごと冷凍保存可能です。もしくは、用途に合わせて薄切りや千切り、みじん切りにしておくと使いやすいですよ。

解凍するとしょうが特有のシャキッとした食感はなくなるので、加熱して使うのがおすすめ。炒め物や煮物の香りづけにしたり、うどんや鍋物の薬味に使ったりしましょう。丸ごと冷凍した場合は、凍ったまますりおろすと、そのまま薬味に使えて便利です。

【保存方法】
1. しょうがはよく洗う(写真1)
2. 薄切りや千切り、みじん切りなど、用途に合わせてカットする(写真2)
3. キッチンペーパーで水気をしっかり拭く(写真3)
4. 使う量ずつラップに包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍庫で保存する(写真4)

冷凍のすりおろししょうがは使いやすい

冷凍のすりおろししょうがは、そうめんや冷や奴だけでなく、刺身や鍋物の薬味などさまざまな料理に使えます。温かい紅茶や牛乳、ワインなど、いろいろな飲み物に入れても楽しめますよ。みそ汁やスープに入れてもおいしいです。

すりおろししょうがは、ラップにのせて、平らに薄く包んで冷凍します。冷凍庫で1~2ヶ月程度保存可能。簡単に包丁で切れるので、使う分だけ取り出せます。手でポキッと折ってもOK。使う量ずつ小分けにし、ラップに包んでおいても便利ですね。

【保存方法】
1. しょうがはすりおろす
2. ラップにおき、平らにして包む
3. 冷凍用保存袋に入れて、冷凍庫で保存する
※使用する際は、包丁でカットするか手で折って、使う量ずつ取り出してください。

新鮮なしょうがの選び方

おいしくしょうがを保存するには、新鮮なしょうがを選ぶのがポイント。表面にシワや傷がなく、張りがあるものが新鮮です。切り口はみずみずしくて、カビがなく、干からびていないものを選んでくださいね。

また、あめ色で光沢があり、肉厚でどっしりと重いものがおすすめ。形はふっくらとしていて、硬いもの、そして表面のしま模様が等間隔のものが良品です。小さいサイズのしょうがは繊維質で使いづらい場合があるので、大きなものを選ぶとよいですよ。

傷んだしょうがの見分け方

常温保存の場合

しょうがは、傷み始めると黄色から茶色に変色します。常温保存すると、乾燥して水分が抜けてシワシワになったり、しぼんだりすることも。しなびた部分を取り除けば食べられますが、風味や食感が悪くなっているかもしれません。また、黒っぽくなったり、カビが生えたりすると、中身が腐っていることがあるので処分しましょう。

冷蔵保存の場合

冷蔵保存の場合、表面が濡れてぬるぬるした状態になることがあります。皮をむいたりカットしたりしても、中も粘り気があったりやわらかくなっていたりしたら、腐っているおそれが高いです。また、しょうがのさわやかな香りがなくなり、腐敗臭や異臭がすることもあります。このような場合は、食べずに処分してください。

冷凍保存の場合

冷凍庫では長期保存が可能ですが、適切な保存状態でない場合、劣化したり冷凍焼けをおこしたりすることがあります。予定よりも保存期間が長くなることもあるでしょう。水分が飛んで変色していたり、解凍したときに異臭がしたりする場合は、処分してください。

しょうがは上手に保存して使いこなそう

しょうがは用途に合わせて適切に保存すれば、長持ちする食材です。野菜ソムリエおすすめの方法なら、使いやすいうえに、おいしく保存できますよ。しょうがは少しずつ使うことが多いので、正しい保存方法を取り入れて上手に使いこなし、無駄なく使い切りましょう。