梅雨があけたかと思ったら、いきなりの真夏日だ。連日の暑さに、早くも夏バテ気味の人もいることだろう。

そんな中、2021年7月20日、次のような写真がツイッターに投稿され、いま話題となっている。

一風変わったろうそくだ。根元からぐんにゃり曲がってしまっている。

「ろうそく君も暑い夏」というコメントが添えられているが、暑さで溶けてしまったのだろうか?

栃木県の寺院「長楽寺」がツイッターアカウント(@nasu_chourakuji)に投稿したツイートには、11万件を超える「いいね」が付けられ、今も拡散中だ(7月20日夕現在)。

ツイッターには、こんな声が寄せられている。

「ロウソクも熱中症」
「ダレるろうそくって初めて見ました」
「気温でういろうみたいになったのですか」
「こんなにヤル気のない蝋燭、初めて見た!!」
「気持ちいいくらい。やる気ナシ!」
「ろうそく君、しっかり〜」

いったいどういう状況だったのだろう?

Jタウンネット記者は、長楽寺に電話で聞いた。

「こんなことは初めてだ」と住職驚いた

長楽寺は、栃木県那須郡那須町にある真言宗智山派の小さなお寺だ。

同寺のウェブサイトによると、寺堂ごとに歌を献じた巡拝記「下野・陸奥百観音巡礼記」にも記された観音霊場の一つだという。

Jタウンネット記者の取材に答えてくれたのは、長楽寺住職・鈴木祥蔵さんの妻・繭子さんだった。

「ツイートしたろうそくは、御本尊様のろうそくではなくて、お位牌堂のろうそくでした。
御本尊様のろうそくは普通より太いものを使用しておりますが、お位牌堂のろうそくは一般用のやや細めのものです。
それにしてもこんなことは初めてだと、住職は驚いたと申しております。
お位牌堂は西陽が射し込むため、前日の熱気がこもっていたのではないかと推測しております。気温計を置いているわけではないので、正確な室温は分かりませんが......」

記者がネットで調べたところ、栃木県那須町はここ数日、最高気温30度を超え、7月19日には33度を記録したようだ。

33度近い夏日には、ろうそくも気を付けた方が良いようだ。人間はもちろん、言うまでもない。