ねぎらいの言葉に感極まった駒井蓮

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 女優の駒井蓮が26日、都内で行われた主演映画『いとみち』の公開記念舞台あいさつに出席、共演者からの温かい言葉に感極まる一幕があった。舞台あいさつには、豊川悦司、横田真悠、中島歩、古坂大魔王、ジョナゴールド、横浜聡子監督、VTRで黒川芽以も参加した。

 越谷オサムの小説を『俳優 亀岡拓次』などの横浜監督が映画化した本作。強い津軽なまりと人見知りのため、うまく対人関係が築けない女子高生のいと(駒井)が、メイドカフェでアルバイトを始めたことをきっかけに、成長していく姿を描く。

 駒井が演じたヒロインのいとは、津軽三味線が得意な女の子。約9か月の猛特訓を経て撮影に臨んだという駒井は「すごく難しく、途中でやめようと思ったときもあったのですが、なんとか練習してできるようになりました」と清々しい表情を浮かべる。

 それでも、ライブで演奏するシーンの曲が決まったのが、クランクイン1週間前という過酷な状況。「かなり焦っていて、滞在しているホテルでも自主練していました」と撮影を振り返るが、いとの父親を演じた豊川は「本当に駒井さんの三味線は素晴らしかった。リハーサルしているのを外から聞いていても熱量が響いてきて、その迫力と音楽の力、三味線の音色に驚かされました」と絶賛する。さらに、豊川は「駒井さんは感性が素晴らしい。毎シーン、テストの段階から驚かされて、刺激をたくさんもらいました」と女優としての資質も称賛していた。

 また、この日は舞台あいさつに参加できなかった黒川からVTRで「わたしの役は、いとに厳しく接しなければいけない役だったのですが、蓮ちゃんがすごく一生懸命頑張っている姿を間近で見ていたので、心から応援したくなってしまい、あまり厳しくできなかったんです」と撮影エピソードが明かされる場面も。黒川の言葉に思わず感極まった駒井は「撮影に入る前に悩んでいたことがあったのですが、黒川さんが話を聞いてくれて……。主演だったのですが、ほかの方にもたくさん支えていただき、なんとか撮影することができました」と目を潤ませていた。

 主演映画が無事全国公開を迎えた駒井。共演者に感謝を伝えると、父親役の豊川には「思春期の父娘ということで、あまり現場ではお話しする機会はなかったのですが、その距離感が本当のお父さんのように見守ってくれているようで嬉しかったです」と思いを述べ、横浜監督には「大好きです」と満面の笑みを向けていた。(磯部正和)

映画『いとみち』は全国公開中