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「こんな鉄道会社の掲示初めてみた。相当被害数あるんだろうなぁ」。京急電鉄の北品川駅に掲示された詐欺に関する張り紙が、「親切で素晴らしい」「文面が天才」とツイッター上で話題となっている。

「注意」と題した張り紙には、「多額の現金をお持ちで、息子さんやお孫さんと、北品川駅でお待ち合わせのお客さま!! 伝言がございますので、駅事務室へお越しいただき、駅係員にお声掛けください! 北品川駅長」と書かれている。

直接的に「詐欺」とは書かず「多額の現金をお持ち」「息子さんやお孫さんとお待ち合わせ」と書くことで、騙されているとは思っていない被害者にも呼びかける内容だ。ツイッターでは「これはいいアイデア」「伝言があると言われれば事務室に訪ねてくるだろう」といった称賛のコメントが寄せられている。

●未然に被害を防いだケースも

京急電鉄の広報部によると、この張り紙は6月12日に掲示されたもの。数年前から改札口で勤務している駅係員が、客から「ここが北品川駅か」と尋ねられたり「電話ボックスの場所」を聞かれたりすることがあった。

駅係員が話を聞いていく中で詐欺であることが判明し、未然に被害を防いだケースもあったという。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、駅係員がいる改札口の窓を閉めたため、客からの問い合わせは減ったが、実際には詐欺の受け渡し自体は減っていなかったことが判明。「駅として詐欺を未然に防げる方法はないか」と駅係員から提案があり、今回の掲示につながったという。

広報担当者は「気がかりなことがありましたら、駅係員にお声がけいただければお話を伺います」と話していた。