時間に余裕がない平日に、一から料理をするのは大変ですよね。そんなときの強い味方が「ゆでおき」&「切りおき」。週末に買い物と下ごしらえをすませておけば、短時間で効率よく料理ができ、平日の負担が激減します。その簡単な活用術を料理家の藤井恵先生に教えてもらいました。

「ゆでおき」「切りおき」を活用して平日ラクごはん!



つくりおきや常備菜と違い、「ゆでおき」「切りおき」は、日々の調理をラクにするための簡単な“まとめ下ごしらえ”。シンプルだからアレンジしやすく、使い勝手のよさは抜群。毎日の食事づくりが劇的にラクになりますよ。

<ここがイイ!>
(1) 平日は包丁&ほぼ下ごしらえいらず!
野菜はゆでたり、切ったりしてあるので、すぐに調理スタートOK。やわらかくゆでた肉も手で簡単にちぎれるから包丁は必要なし。時間と手間を大幅にカットできます。

(2) 加熱時間が短くなるから調理の時短に
主材料にあらかじめ火がとおっているので、おでんやシチュー、カレーといった煮込み料理も短時間で大成功! 手早く仕上げたい炒め物も、あわてずタイミングよく完成します。

(3) 肉はしっとり、やわらか。ゆで汁は極上スープ!
肉に塩をすり込んだり、ふったりしておくので、ゆでてもうま味が残ります。ゆで時間を短くして余熱で火をとおすから、肉がかたくならず、ゆで汁もうま味たっぷり!


「ゆでおき」「切りおき」の3step



ステップ1:肉とかたい野菜をゆでる


まずは、メインになる肉と火のとおりにくい根菜を一緒にまとめゆで。根菜は肉と加熱時間がそろうような切り方に。肉の臭みを取る香味野菜もプラスして。

ステップ2:ゆでている間に野菜を切る


皮をむいたり、切ったりする下ごしらえは、一度にまとめてやっておくことで効率をアップ。すぐに調理が始められるので想像以上に便利!

ステップ3:保存して3〜4日料理に使える


ゆでおき、切りおきは、味つけをほとんどしないので、幅広い料理にアレンジが自在。1回分の下ごしらえで、夕食なら約3日分の献立に使える。

2種類のゆで鶏肉でマンネリ知らず!野菜で彩りと食感をプラスして






鶏とレンコンのゆでおき、ブロッコリーとニンジンの切りおき

●鶏とレンコンのゆでおき




【材料(つくりやすい分量)】

・鶏胸肉 3枚

・鶏手羽先 12本

・レンコン 2節

・塩 小さじ1

・A[水6カップ 酒1/2カップ ショウガ(皮つきのまま薄切り)1個]

【つくり方】

(1) 鶏肉と手羽先全体に塩をよくすり込む。レンコンは1cm幅の半月切り、または輪切りにする。



(2) 鍋に(1)の鶏肉と手羽先、レンコンを順に入れてAを加え、中火にかける。煮立ったらアクを除き、フタをして10分ゆでる。火を止め、フタをしたまま1時間おいて冷ます。ゆで汁ごと保存容器に移す。




※冷蔵庫で3〜4日保存可能。

●ブロッコリーとニンジンの切りおき



【材料(つくりやすい分量)】

・ブロッコリー 2個
・ニンジン 2本


【つくり方】

ブロッコリーは小房に分ける。茎の部分は外側のかたい部分を除き、食べやすい大きさに切る。ニンジン1本は長さを3等分にし、細切りにする。残りの1本は1cm厚さの輪切りにする。それぞれジッパーつき保存袋に入れる。

※冷蔵庫で3〜4日保存可能。

<撮影/山田耕司 取材・文/ESSE編集部>

●教えてくれた人
【藤井恵さん】



料理研究家、管理栄養士。手軽につくれて、見栄えもよい料理に定評があり、テレビ、雑誌、書籍などで活躍中。『藤井弁当
』(学研プラス刊)、『鶏むね88レシピ
』(扶桑社刊)など著書多数。