大阪「表現の不自由展」弁護士常駐の目的は? 実行委員会は「注意、警告、抑止効果になれば」
「あいちトリエンナーレ2019」で抗議が殺到し、中断された企画展の作品の展覧会「表現の不自由展かんさい」が、7月16〜18日に大阪市内で開かれる。整理券を配布するほか、妨害行為への対策として、弁護士2名が会場に常駐することになった。
「表現の不自由展かんさい」実行委員会は、弁護士ドットコムニュースの取材に対し、弁護士が常駐する目的は「妨害行為などに法的な問題があったとき、その場で注意・警告してもらうため」だと話す。
「妨害などがあった際に、法律の専門家に注意してもらうとともに、法的な問題を明らかにしてもらうことで、警察への通報などもスムーズになるのではないかと期待しています。
また、弁護士が常駐していることを今回あらかじめ公表することで、妨害しようと思う人たちに対する抑止効果にもなるのではないかと考えています」(実行委員会)
東京都内で6月25日から開催する同様の展覧会をめぐっては、当初予定していた会場に妨害電話やメールが届いたり、中止を求める街宣活動などがおこなわれ、会場変更を余儀なくされた。
そこで、期間中は有志の弁護士が複数でシフトを組み、少なくとも2名の弁護士が会場に常駐する体制にする予定だという。
実行委員会は、「我々が一番大切にしているのは、(来場者に)ちゃんとゆっくりと作品を鑑賞してもらうこと」と話す。委員会内のメンバーにも弁護士がおり、開催準備にあたって、「法的なアドバイスをもらいながら進めている」という。