切り方で味が変わる!「ピーマンの切り方」5種類を解説

ピーマンは切り方で苦味や食感が変化する⁉

繊維を断つ切り方

そもそもピーマンは縦に繊維が入っており、繊維に対して垂直に切る方法には代表的なもので「輪切り」や繊維を断つ「細切り」などがあります。繊維を断つような切り方をすると、縦に入っているピーマンの細胞が傷つくことによって苦みがより強くなります。

また、繊維を断つ切り方をすることによって細胞が傷つき火が通りやすくなることから、食感は柔らかくなります。

繊維に沿った切り方

ピーマンを繊維に沿って切る方法には、代表的なもので縦方向に切る「細切り」があります。ピーマンは縦に繊維が入っていることから、繊維に沿って切ることで細胞が傷つきにくくなるので苦みを最低限に抑えることができます。

また、繊維に沿った切り方は細胞が傷つかないので口に繊維が残りやすく、加熱してもシャキシャキとした食感を保つことができますよ。

【野菜ソムリエのワンポイントアドバイス】
稲吉さん:「さらに苦味をおさえたい場合は、種をはずしたあとに白いふわふわの部分を取り除き、繊維に沿って縦に切るのがおすすめ。細切りよりも太めに切る方が苦味を感じづらいんです」

ピーマンの種の取り方

ピーマンを切る前に、まずは種の取り方からマスターしましょう!種の取り方にもいろいろありますが、今回は包丁を使って簡単に種を取り除く方法をご紹介します。コツを掴めば種がバラバラになることもなく、キレイに外れるのでとても気持ちいいですよ♪

手順

1. ヘタを切り落とす。

あらかじめ表面を水で洗ったピーマンを用意し、ヘタを包丁で切り落とします。ヘタから3~4mm離れた部分をカットすると、ムダが少なくキレイに切ることができます。

2. 種を切り離す。

ピーマンの切り口を見ると、種とピーマンが繋がっている部分が3~4か所あります。その繋がっている部分に、包丁で2cmほど切り込みを入れていきます。

3. 種を取り除く。

包丁で切り込みを入れたら、種の部分を手でつまんで外に引っ張り出します。種を外すときに、ねじるようにして回転を加えながら外すとうまく取り出すことができます。

使いやすいように半分に切ればOKです!輪切りをする場合は、半分に切らずにそのまま使用してください。中に種が残ってしまった場合は、水で洗い流しながら指でこすると簡単に取り除くことができます。

切り方1「細切り(千切り)」

ピーマンの細切りはいろいろな料理に使うことができる切り方です。繊維を断つ場合と繊維に沿う場合で味わいや食感が変わってくるので使い分けると、料理をさらにおいしく仕上げることができます。



繊維に沿う細切りは、苦みが少ないのでサラダやおひたしに◎。繊維を断つ細切りは、シャキシャキとした食感が特徴なのでチンジャオロースや炒め物などの料理に向いています。

手順(繊維に沿う場合)

3~4mmの幅で切る。

半分に切ったピーマンを縦に置き、3~4mm程度の幅に細く切ります。ピーマンが浮いて切りにくい場合は、手のひらで上から強めに押さえて平たくしておくと切りやすくなります。

手順(繊維を断つ場合)

3~4mmの幅で切る。

繊維を断つ場合は、半分に切ったピーマンを横向きに置いて3~4mm程度の幅に細く切っていきます。軽く力を抜きながら包丁を動かすとスムーズに切ることができます。

切り方2「乱切り」

ピーマンの乱切りは形が不揃いなので、シャキシャキとした食感をより強く感じることができる切り方です。一般的に、酢豚や回鍋肉などの料理に向いている切り方です。



炒めたり濃いめの味付けをしてもピーマンの風味や歯ざわりが消えないことからよく中華料理に用いられています。

手順

ひと口サイズに切る。

半分に切ったピーマンを、種が入っていた方を上に向けて置きます。包丁を斜めに入れてピーマンを不規則な形に切っていきます。ひと口サイズが食べやすい大きさですが、料理や食感の好みによって変えてみてくださいね。

切り方3「輪切り」

輪切りはピーマン特有の形を活かした切り方で、見た目がかわいらしいのも特徴です。食感は強くなく、加熱すると柔らかく仕上がります。細めの輪切りはピザのトッピングに、太めの輪切りはピーマンの肉詰めに多く用いられている切り方です。

手順

3~4mmの幅に切る。

ピーマンを3~4mmの幅で形を崩さないように切っていきます。肉詰めなど幅が必要な場合は、4cm程度の幅にざっくりと輪切りしてください。

切り方4「みじん切り」

みじん切りはほかの具材となじみやすいのでピラフやドライカレーなどの料理に向いています。ひき肉に混ぜてピーマン入りハンバーグにするのもおいしいですよ。

【野菜ソムリエのワンポイントアドバイス】
稲吉さん:「ピーマン嫌いなお子さんがいるご家庭では、みじん切りにして苦味をごまかす、というママさんも多いかと思いますが、実はそれは逆なんです!ピーマンはみじん切りにすることで食感と香りが際立つため、むしろピーマン好きの方におすすめの切り方なんです」

手順

1. 3mmの幅で細切りにする。

半分に切ったピーマンを縦に置き、細切りのときと同じように3mmほどの幅で切ります。みじん切りを細かくしたい場合は、2mmほどの幅で細めに切っておきましょう。

2. 3mmほどの幅でみじん切りにする。

縦に細切りしたピーマンを横向きにし、3mmほどの幅に細かく切ります。今回はまとめてみじん切りにしていますが、切りにくい場合は半分に分けてからカットしてみてくださいね。

切り方5「角切り(色紙切り)」

正方形のコロコロとした見た目が魅力の角切りは、色紙切りとも呼ばれる切り方です。ピーマンの角切りは食感を残しつつも、料理の邪魔をせず鮮やかな緑を料理に添えてくれます。一般的に、野菜炒めや和え物に多く用いられている切り方です。ツナやマヨネーズと和えたサラダにしてもおいしいですよ。

【野菜ソムリエのワンポイントアドバイス】
稲吉さん:「ピーマンは和え物のような加熱しない、または加熱時間が短い料理では独特の青臭さや苦味が残ります。ツナやマヨネーズと和えたサラダもシャキシャキ歯ごたえでおいしいですが、エビと角切りのピーマンをかき揚げにすると苦味も風味も抑えられおすすめです。 さらに一番苦味を感じないのは丸ごと調理すること。カットせずに魚焼きグリルで焼いておひたしにするといいです。表面が焦げやすいのでアルミホイルで包んで時間をかけて焼くと甘さを感じられおいしく食べられますよ」

手順

1. 1cmほどの幅で縦に切る。

半分に切ったピーマンを縦に置き、1cmほどの幅で大きめに切ります。小さくしすぎると食感が失われてしまうので、少し大きめに切るのがポイントです。

2. 横にして1cmほどの幅に切る。

先ほど縦に切ったピーマンを横向きにし、さらに1cmほどの幅で切っていきます。ピーマンが正方形になることをイメージしながら切るとうまくいきますよ。

ピーマンの切り方をマスターしよう♪

ピーマンにはいろいろな切り方があり、それぞれに適した料理があることを知らなかったという方も多いのではないでしょうか。料理に合わせて切り方も工夫することで、いつもと違う味や食感を楽しむことができますよ♪

また、ピーマンは繊維に沿って切るか、断つように切るかによって苦みや食感が変わるというのも驚きですよね。ピーマンが苦手というお子さまも多いので、切り方を変えることで食べられるようになるかもしれません!ぜひ、いろいろな切り方でピーマンをおいしくいただきましょう。