新トレンドは「朝カレー」!? マニアが東京で注目する10店【カレー最前線#12】

新しいカレー生活様式「朝カレー」に注目

コロナ禍によって、夜の営業がままならず苦境に立たされる外食業界ですが、東京のカレー業界ではひとつの大きな流れが生まれ始めています。

それが「朝カレー」。イチロー選手が習慣にしているということで注目されたこともあるんです。

一日のエネルギーを朝にチャージするのに、カレーはうってつけ。しかも最近では、昔ながらの日本のカレーライス以外にも、多様な朝カレーが登場しているんです。今回は、東京で個性的な朝カレーが食べられるお店を紹介してみましょう。

1. 東京最強朝カレーは築地にあり「東印度咖喱商会」

長きにわたり、活気あふれる江戸の台所として栄えた築地。豊洲へと市場が移転しても、場外市場の活気は健在です。

そんな築地で、ビックリするほどスパイシーで、おいしくて、盛りだくさんで、元気になる、東京最強の朝カレーがいただけるのが「東印度咖喱(インドカレー)商会」。

不動前に本店があるカレー店ですが、築地店はここならではのマグロカツカレーが人気。もともと抜群のボリューム感に加え、副菜もビュッフェ方式で取り放題、ルーの追いがけも自由と、朝からカレーパラダイスに浸れます。

スパイシーマグロカツカレー

ビックリするほどスパイシーな黒いビジュアルのカレーにご飯がふた山。皮ごと四分の一にカットされた玉ねぎ、サラダにビュッフェ形式の副菜。そして、一度食べるとクセになる食感のマグロ串カツ。

店員さんに言えば、ルーを追い掛けしてくれます。全身の毛穴が開き、体中の細胞が目覚め、エネルギーがフルチャージされるひと皿。これ以上の朝食は、なかなか見つかりません。

店舗情報

店舗名:東印度咖喱(インドカレー)商会 築地場外店
電話番号:03-3545-5108
最寄駅:都営大江戸線 築地市場駅 徒歩約5分東京メトロ日比谷線 築地駅 徒歩約6分都営浅草線、東京メトロ日比谷線 東銀座駅 徒歩8分
郵便番号:104-0045
住所:東京都中央区築地4-10-7 夕月ビル 2F
市区町村:中央区
町域:築地4-10-7 夕月ビル 2F
営業時間:月~金10:00~15:00土・日・祝8:00~15:00
定休日:不定休

2. 強烈スパイスカレーで始まる朝「スパイスポスト」

「東印度咖喱商会」と並ぶ、東京朝カレーの横綱と言えばこちら。代々木八幡駅、代々木公園駅からすぐの場所にあるスパイスカレー店です。

特筆すべきは、おいしさ×ボリューム×安さ。朝からどっかり大皿で、副菜モリモリのスパイスカレーが出てきたと思ったら、別の器でチキンカレーのグレービーがサービスで(頼んでいなくても!)やってくるんです。本当に意味がわかりません。とにかく、素晴らしすぎるとしか言えない朝カレーです。

ポークビンダル&キーマ

お店の2大人気メニューを合いがけしたひと皿。インド西海岸ゴアの名物料理ビンダルーは、なぜか奥渋谷エリアで流行っているんですよね。

キーマは粗挽きしっとりめで食べ応え充分。さらに、頼まなくてもチキンカレーグレービーが付いてくるので、その満足感はすさまじいものがあります。

店舗情報

店舗名:SPICE POST(スパイスポスト)
公式SNS:https://www.facebook.com/SPICE.POST.ft
公式SNS:https://twitter.com/post_spice
公式SNS:https://www.instagram.com/spicepost
最寄駅:小田急小田原線 代々木八幡駅 徒歩1分東京メトロ千代田線 代々木公園駅 徒歩1分
郵便番号:151-0063
住所:東京都渋谷区富ヶ谷1-52-2
市区町村:渋谷区
町域:富ヶ谷1-52-2
営業時間:8:00~15:00(売り切れ早仕舞いあり)
定休日:不定休

3. 爽やかな朝に合うスリランカプレート「スパイスカレー食堂ラボ」

2021年2月、四谷にオープン。とっつきやすく「スパイスカレー」と名乗っていますが、実際にはスリランカ料理をワンプレートで提供するお店。

平日はなんと朝8時から売り切れまでの営業です。朝からレギュラーメニューが頼めるほか、ワンコインの軽い朝食メニューも用意されています。日本のカレーやインドカレーと異なり、油をあまり用いず、胃にやさしいスリランカ料理は、朝食にも最適なんです。

ブラックチキンカレー

スリランカのミックススパイス薫るチキンカレー。その横にはスリランカの豆カレー「パリップ」、さらに青菜の「サンボル」といった副菜も盛り付けられています。

小麦粉不使用、油もほとんど使わず手作り。スパイスたっぷり、辛さ控えめで、「毎日食べても罪にならない特別なカレー」という謳い文句どおり、食べ口は軽やかです。

そしてもちろん、それぞれの味を楽しんだらグシャーッと全部混ぜ合わせるのがスリランカ式。混ぜるたび変化する香りと味わいを楽しめば、あっという間に完食です。

店舗情報

店舗名:スパイスカレー食堂LABO(ラボ)
公式SNS:https://www.instagram.com/spicecurryshokudo
電話番号:080-9801-0843
最寄駅:JR中央線、東京メトロ丸ノ内線・南北線 四ツ谷駅 徒歩5分東京メトロ丸ノ内線 四谷三丁目駅 徒歩7分
郵便番号:160-0004
住所:東京都新宿区四谷2-9-15 サンサーラ四谷 1F
市区町村:新宿区
町域:四谷2-9-15 サンサーラ四谷 1F
営業時間:月~金8:00~売り切れ次第終了土・日・祝11:00~売れ切れ次第終了
定休日:なし

4. 朝から西インドのハンバーガー!?「ガヤバジ」

西インド料理、と言ってもピンと来る人はなかなかいないでしょう。映画の都ボリウッドを擁するインド第2の都市・ムンバイを中心とする西インドには、日本で言うB級グルメ的な軽食がたくさん。

それらを朝食として提供するお店が浅草にあるんです。というよりも実のところ、大阪、浅草での間借りを経て2021年2月に実店舗がオープンしたお店。

近頃の情勢を鑑みて、夜を見切って朝昼営業にしたというのが本当のところ。ですが貴重な西インドモーニングには、早くもファンが付いているようでなかなかの盛況。インバウンドの街・浅草にもしっかり馴染んでいます。

ワダパオバジ

「インドのハンバーガー」と言われるパオバジのセットでは、フカフカのムンバイパンがふたつ。ひとつはコロッケのような「ワダ」が挟まっており、もうひとつはカレーを挟んでいただくようになっています。さらにサラダ、ドライバナナチップ、スパイス玉子がセットに。

カレーはジャガイモをはじめとした野菜が刻まれたべジ仕様ですが、そのまま食べたら案外辛口なので、パンに挟んでいただきましょう。ワダは南インドのものとは異なり、ホクッとしたポテトコロッケのよう。ちょっぴり給食気分になる、ほっこりした食べ心地ですよ。

店舗情報

店舗名:西インドスパイス ガヤバジ
公式SNS:https://www.instagram.com/gayabhaji
電話番号:03-4362-8150
最寄駅:東京メトロ銀座線 田原町駅 徒歩約2分
郵便番号:111-0035
住所:東京都台東区西浅草1-6-2
市区町村:台東区
町域:西浅草1-6-2
営業時間:7:00~11:00(L.O.10:30)11:00~15:00(L.O.14:30)
定休日:月・火

5. 人気スープ専門店が手掛ける「カレー専門店イエロー」

「Soup Stock Tokyo(スープストックトーキョー)」の新業態として2021年3月26日「コモレ四谷」にオープンしたカレー専門店です。インドのイメージを基調に、ポップに仕上げた店内が印象的。

朝から営業しており、カレーはベジとノンベジが各3種類。単品(カレーの1乗)、2種盛り(カレーの2乗)、3種盛り(カレーの3乗)が選べます。味の方向性は、まさに「スープストックトーキョー」のスープ。野菜が摂れて、女性たちに人気が出そうなお店です。

カレーの2乗

朝なので、ベジの組み合わせで。「蓮根とアーモンドのパラクマサラ」は青菜をミキシングした、いわゆるサグですが、とてもやさしい味わい。アーモンドによる食感の変化が際立ちます。

「筍と大豆ミートのスパイシーキーマカレー」は味わいスッキリ、筍の食感が印象的です。ライスはクミンを加え硬めに炊いた日本米で、副菜にインドの軽食・ウプマが加わるマニアックさも潜んでいます。

店舗情報

店舗名:カレー専門店YELLOW(イエロー)
公式SNS:https://twitter.com/yellow_yotsuya
電話番号:03-5315-0910
最寄駅:JR中央線・中央総武線 四ツ谷駅 徒歩2分東京メトロ丸ノ内線・南北線 四ツ谷駅 徒歩2分
郵便番号:160-0004
住所:東京都新宿区四谷1-6-1 コモレ四谷 1F
市区町村:新宿区
町域:四谷1-6-1 コモレ四谷 1F
営業時間:平日8:00~22:00土・日・祝8:00~21:00
定休日:不定休

6. カレーをパンケーキでいただく「キッチンアンドカリー」

世田谷代田の人気店が水曜・金曜限定で「Good Morning and Curry(グッドモーニングアンドカリー)」と題したモーニングを開始。

もともとお店のコンセプトとして、朝から活動する健康なライフスタイルを支援していることもあり、朝カレーの提供は自然な流れ。朝の営業情報はお店のInstagram、Facebookページをチェックですよ。

モーニングプレート

水・金曜の朝8時からいただけるヴィーガン対応のモーニングプレート。日替わりのカレーを米粉のパンケーキ、野菜と合わせています。字面では南インドの朝食そのものなのに、阿部由希奈シェフの手にかかれば、ここまで洗練されたカフェモーニングに。

この日のカレーはビーツ。辛さは極限まで抑えられており、スパイスベジスープのごとし。ふんわりモチモチのパンケーキとの相性も最高です。

店舗情報

店舗名:kitchen and CURRY(キッチンアンドカリー)
公式SNS:https://www.facebook.com/andcurry/
公式SNS:https://twitter.com/yukinaa/
公式SNS:https://www.instagram.com/yukinaa.m/
最寄駅:京王井の頭線 新代田駅 徒歩5分
郵便番号:156-0042
住所:東京都世田谷区羽根木1-21-24 亀甲新い52
市区町村:世田谷区
町域:羽根木1-21-24 亀甲新い52
営業時間:ランチ木・土11:30~15:30(L.O15:00) ※10:00より記帳スタートディナー木18:00~21:30(L.O21:00) ※17:00より記帳スタートモーニング水・金7:30~11:00(L.O10:30)
定休日:日~火

7. 駅前カレーの最新進化形「スパイスファクトリー」

JRフーズが経営する、最新型の駅前カレースタンド。昔ながらのカレースタンドが立ち食い蕎麦と並んでいたような立地に、チェーン店とは思えないクオリティのスパイスカレー店が登場しました。

店内にはホールスパイスのディスプレイが並び、卓上にはカイエンペッパーと花椒が用意されているなど、スパイス好きのツボをしっかりと押さえています。品川駅を皮切りに、新宿、秋葉原と店舗を拡大。

朝カレーのイートインだけでなく、キーマカレードッグやチャイのテイクアウトもあり、ちょっとした電車旅のお供にも便利です。

チキンとキーマのあい盛りカレー

時間のない朝、迷ったら合いがけ(お店では「あい盛り」)にしましょう。「スパイシーチキンカレー」は、カルダモン、クローブ、シナモンをテンパリングしたオイルで仕上げたシャバシャバなカレー。味も香りも過不足なし、食べ飽きないチューニングです。

「パクチーとポークのキーマカレー」は豚粗挽き肉で仕上げたキーマに、ナッツやドライフルーツと、ちょっと甘辛なテイストが良いバランス。

ライスは「雑穀米+キャベツ」が選択可。ライス部分の半分がキャベツになっているため、炭水化物がちょっと重たい……なんて朝にもピッタリです。

店舗情報

店舗名:SPICE FACTORY SHINJUKU(スパイスファクトリーシンジュク)新宿東口店
電話番号:03-3350-0872
最寄駅:JR新宿駅 直結
郵便番号:160-0022
住所:東京都新宿区新宿3-38-1 JR新宿駅
市区町村:新宿区
町域:新宿3-38-1 JR新宿駅
営業時間:7:00~
定休日:なし

8. インドカレーが絶品の立ち食い蕎麦屋「よもだそば」

“インドカレーがおいしすぎる立ち食い蕎麦屋”として知られる「よもだそば」。日本橋の1号店をはじめ、東京・名古屋に店舗を拡大しています。

立ち食い蕎麦という業態を活かし、朝7時からインドカレーを提供。ビックリするほど高クオリティのインドカレーだけでなく、お蕎麦もレベルが高いので、まずはセットでいただくのがオススメです。

半たぬきそば&半カレーセット

しっかりホールスパイスが香り、旨味もある「よもだそば」のインドカレー。サラサラながらご飯にピッタリで、これだけでも抜群においしい。けれど、カレーだけではもったいないですよ。

実は「よもだそば」、東京のいわゆる立ち食い蕎麦屋のなかでも、蕎麦のおいしさがトップクラス。しっかりとした噛み応えが素晴らしいんです。リーズナブルながら、蕎麦もカレーも一流の、言わば“大谷翔平的な二刀流”を朝からいただけますよ。

店舗情報

店舗名:よもだそば 新宿西口店
公式SNS:https://twitter.com/yomodasoba?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor
電話番号:03-6258-0815
最寄駅:JR新宿駅 徒歩3分
郵便番号:160-0023
住所:東京都新宿区西新宿1-15-7 新宿西口ライフビル 1F
市区町村:新宿区
町域:西新宿1-15-7 新宿西口ライフビル 1F
営業時間:7:00~23:00
定休日:元旦

9. 一世紀以上続く、朝の活力「中栄(なかえい)」

創業1912年(大正元年)、築地市場場内で愛され続けた老舗中の老舗カレー店。市場の移転に伴い2019年豊洲へと移転したのちも、朝からの営業を続けています。

オーダーは印度カレー、ビーフカレー、ハヤシライスの3種をベースに、合いがけやトッピングなどでカスタマイズする方式。ちなみにカレーに千切りキャベツを添えたのは、この店が最初だそうですよ。

炙りハーフチャーシューカレー合いがけ(印度カレー+ビーフカレー)

実はこれ、メニューに書かれていないカスタマイズ。ハーフ&ハーフのカレーにハーフの炙りチャーシューという組み合わせなんです。

「中栄」の定番・印度カレーは辛口のポークカレー。山盛りの千切りキャベツをカレーに崩していただくのがオススメです。かたやビーフカレーは、なめらかでかすかな甘みとコク押し。

そして炙りチャーシュー。豚バラとロースの二種盛りなのですが、これが異様においしい。「カレーライスにチャーシューなんて重くない?」 ……いやいや、重くなく香ばしいんです。とにかくこれがマイベスト中栄。機会があれば、ぜひ試してみてください。

店舗情報

店舗名:中栄(なかえい)
電話番号:03-6633-0200
最寄駅:東京臨海新交通臨海線(ゆりかもめ)市場前駅 徒歩5分
郵便番号:135-0061
住所:東京都江東区豊洲6-5-1 水産仲卸売場棟 3F 18
市区町村:江東区
町域:豊洲6-5-1 水産仲卸売場棟 3F 18
営業時間:5:00~14:00
定休日:日・祝・市場休業日

10. 魅惑の南インドモーニング「スリ・マンガラム」

2020年1月経堂にオープン、熱狂的ファンをもつ南インド料理のスターシェフ、マハリンガム氏による南インド・チェティナード料理のお店です。実は土日限定のモーニング営業をスタートし、ファンの間で話題となっています。

提供するのは、ドーサやイドゥリなど南インドのティファン(軽食)。バナナの葉への盛り付け、名シェフによる確かな味と香り、そして油断しているといくらでもおかわりを注いでくれるサービスなど、気分は完全に南インド現地の朝です。

イドゥリ&ワダ

豆や米の粉で作った白い蒸しパン「イドゥリ」と、豆ドーナッツ「ワダ」を組み合わせたセット。そこに南インドティファンには必ず付く、豆と野菜のカレー「サンバル」と「ココナッツチャトニ」がドサッとかけられています。

ちょっと酸味あるイドゥリのフワもちな食感は、クセになること必至。ワダのふんわりとした食感も素晴らしいです。

サンバルとココナッツチャトニは、減ってくると店員さんが継ぎ足ししてくれるので、もうお腹いっぱい!というときは「STOP」と言いましょう(笑)。

カービー(南インドコーヒー)

実は南インドでは、チャイよりコーヒーを飲むことが多いんです。インスタントっぽいカジュアルな味わいを泡立てて提供。ホントに現地の食堂にいるような気分に浸れます。

店舗情報

店舗名:Sri Mangalam(スリマンガラム)
公式SNS:https://twitter.com/SriMangalamJP?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor
電話番号:03-6413-9986
最寄駅:小田急線 経堂駅 徒歩2分
郵便番号:156-0052
住所:東京都世田谷区経堂2-3-9 1F
市区町村:世田谷区
町域:経堂2-3-9 1F
営業時間:ランチ11:00~15:00(L.O.14:30)ディナー月~金17:30~21:30(L.O.21:00)土・日・祝18:00~21:30(L.O.21:00)
定休日:なし

朝から楽しめる、東京の多彩なカレー

長引くコロナウイルスによる飲食受難の時代ですが、テイクアウト、宅配、モーニングなど、どんな状況にも適応できるカレーという食べ物は実にたくましいのです。

せっかくならこの機会に、ライフスタイルを朝型に切り替え、おいしいカレーで一日をスタートしてみませんか?あなたの早起きが、飲食応援になるのです。

※ 記事の内容は、公開時点の情報です。記事公開後、メニュー内容や価格、店舗情報に変更がある場合があります。来店の際は、事前に店舗にご確認いただくようお願いします。