殺処分30%進む 那須塩原市内の豚熱
那須塩原市内の養豚場で発生した豚熱について、栃木県は20日正午までに全体の30%ほどの殺処分を行ったと明らかにしました。
那須塩原市の2つの養豚場では17日から殺処分を行っています。
18日の夜、作業中の職員の足に殺処分で使用していた注射針が刺さる事故があったため、現在は薬品による処分を行わず電気とガスで行っています。
県によりますと20日の正午までに全体のおよそ29.8%にあたる1万1030頭の殺処分を行ったということです。
また、派遣されていた自衛隊は初動対応に必要な作業が終わったとして20日午後1時に撤収しました。
20日までにのべ200人の協力があったということです。
国内最大規模の豚熱の発生を受けて福田富一知事は20日午後、野上農水大臣とオンライン会談を行いました。
福田知事は殺処分や防疫措置を速やかに行うための資材や機材、人材の支援をはじめ、子豚への切れ目のないワクチン接種のための支援や制度改正などを求めました。
これに先立ち、那須塩原市の渡辺美知太郎市長などが県庁を訪れ、福田知事などに豚熱の防疫対策に関する緊急要望書を提出しました。
要望書では風評被害対策や豚肉の安全性のPRのほか子豚への的確なワクチン接種、埋却場所周辺での水質モニタリング調査などで不安の払しょくを求めています。