CBS MarketWatchによると、23日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で、米国標準油種であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の7月物は、米NOAA(海洋大気局)が22日、80%の確率で今年のハリケーンシーズンが通常よりも活発になるとの予想を発表したことから、需給逼迫(ひっぱく)懸念が高まって買われ、一時2週間ぶりの高値となる1バレル=72.15ドルまで上昇した後、前日比1.80ドル(2.6%)高の1バレル=71.76ドルと続伸して引けた。

  ベネズエラのエネルギー相が22日、OPEC(石油輸出国機構)の生産枠の削減を主張したと伝えられたことも上げ要因となった。

  ガソリン先物は同5.06セント(2.5%)高の1ガロン=2.108ドルに4日続伸、暖房油も同6.63セント(3.4%)高の1ガロン=1.9989ドルに続伸した。天然ガスは、同1.8セント(0.3%)安の100万Btu=6.258ドルに反落した。

  米エネルギー省は24日、19日までの週の週間石油在庫統計を発表する予定で、市場予想はまちまちとなっている。また、OPECは来月1日、ベネズエラのカラカスで次回総会を予定しており、ファイマットUSAのアナリストであるジョン・キルダフ氏は、「OPEC加盟国の大半は生産枠の維持を支持している」と述べ、減産が決定される可能性は低いとの見方を示した。【了】