XFN‐ASIAによると、フランクフルト証券取引所を運営するドイツ取引所は23日午前、同業大手のユーロネクスト(パリやブリュッセルなど欧州の4証券取引所を運営)がニューヨーク証券取引所(NYSE)グループとの合併支持に傾いていることから、それに対抗する新買収提案をユーロネクストに提示した。

それによると、ユーロネクストとの統合後に新設する新会社が、両社の株主に総額20億ユーロ(約2820億円)を支払うという内容。また、合併効果は3億ユーロ(約423億円)になると主張している。詳細は、ユーロネクストの株主に、1株につき、新会社の株式0.68株と7.72ユーロの現金を付与、また、ドイツ取引所の株主にも、同様に、新会社の株式1.0株と11.38ユーロの現金を付与するというもの。

  これに対し、ユーロネクスト側は22日、1株当たり71ユーロ(総額100億ドル)というニューヨーク証券取引所の買収案を支持する意向を明らかにしている。また、ユーロネクストの財務担当責任者は23日、ドイツ取引所の新提案は22日の終値ベースで計算すると1株76.60ユーロになるが、先週(19日)の提案では、合併調印前の3カ月移動平均ベースで買収額を決定するとしており、それでは推定1株58ユーロに過ぎなく、今回の新提案は前回の提案と変わっておらず、株主に誤解を与えるものだとするコメントを発表している。【了】