日光市の日光山輪王寺では12日、春の風物詩のひとつ「こも外し」が行われました。

境内のアカマツに巻き付けられた「こも」が次々と取り外されていきます。

「こも」とは、木を枯らす害虫を駆除するためにワラを編んだもので、一般的には霜が降り始めるとされる二十四節気の霜降(そうこう)を目安に巻き付けます。

その後、冬ごもりしていた虫が土から出てくるとされる啓蟄(けいちつ)あたりに誘いこんだ虫ごと取り外すというものです。

今年の啓蟄は3月5日でしたが、春の訪れが遅い輪王寺では毎年1週間から10日遅れてこの作業を行っています。

境内には樹齢65年から215年のアカマツが45本あり、職人たちがひとつひとつ丁寧に「こも」を外していました。