コロナ禍で学校行事が縮小された今年の卒業生たちに思い出をプレゼントしようと、上三川町で9日、子どもたちのために花火が打ち上げられました。

花火玉には子どもたちがメッセージを書き母校への思いを乗せました。

2月25日、上三川町の小学校の6年生の代表が訪れたのは、茨城県水戸市の野村花火工業です。

こちらでは上三川町の建設事業協同組合が卒業生のために企画した打ち上げ花火のプロジェクトに賛同し、子どもたちのために花火を作ってくれました。

手掛けたのは現代の名工にも選ばれている日本屈指の花火師、野村 陽一さんです。

自ら工場を案内し、子どもたちに花火ができるまでの工程を説明しました。

この日の一番の目的は、打ち上げられる花火に児童たちの思いを乗せること。

代表の児童が野村さんから指導を受けながら、各学校から寄せられたメッセージを花火玉に書き込みました。

書き込まれのたのは、それぞれの学校の校歌です。

この春、町内の小学校を卒業するおよそ300人が、6年間親しんだ言葉を選びました。

そして9日、ついに打ち上げの日がやってきました。

この春卒業を迎える小学6年生と中学3年生、保護者らがその時を待ちます。

直径300メートルを超える豪快な「八重芯変化菊」でスタートすると、万華鏡のようなものからしだれ柳のように尾を引く花火まで、さまざまな光の束が夜空を彩りました。

児童が書き込んだメッセージ、それぞれの校歌のフレーズが読み上げられて一発ずつ丁寧に花火が打ちあがると会場からは大きな歓声が上がりました。

卒業生たちは友人たちと花火の写真を撮るなどして思い出を刻んでいました。