あさりの旨味が広がる「ボンゴレビアンコ」の作り方【小林まさみ先生に教わる お料理修行 #4】

お料理修行をするのは......

macaroni 編集部 企画ディレクター / といちゃん
料理をするのは嫌いではないけれど、もっと上手に作る方法があるんじゃないかと思いながらも、いつも自己流で済ませてしまう私。そこで、将来の旦那様においしいごはんを作りたい!? との思いで、料理研究家の小林まさみ&まさる先生のもと、月に一度お料理修行に行ってまいります!

今回教えていただいたのは、あさりの旨味がたっぷり詰まった「ボンゴレビアンコ」。簡単そうにみえますが、おいしく作るにはコツが必要。そんなハードルが高い印象の「ボンゴレビアンコ」を、ささっと作れるようになってお料理上手に近付けるよう頑張ります!

教えてくれるのは……

嫁と義父という関係でありながら、最高の料理研究家コンビとして活躍するまさみ先生とまさる先生。

料理愛好家・平野レミさんのアシスタントとして多忙を極めるまさみ先生を見かねた、まさる先生の「手伝おうか?」という愛のある一言から始まったふたりの関係。嫁と義父という関係に初めこそ戸惑いはあったものの、絶妙で抜群のコンビネーションと安心感で徐々にお茶の間の人気を獲得。現在では、数々のテレビ出演や雑誌取材と多忙を極める。

まさみ先生とまさる先生のレシピは、主婦の方々はもちろん、今までまったく料理をしてこなかった男性やシニアの方でも簡単においしく作る事ができると好評。料理のみならず、関係や年齢・常識にとらわれない前向きで明るい姿勢にも、勇気づけられている方も多い。

そんなまさみ先生とまさる先生に「ボンゴレビアンコ」の作り方と3つのコツを教わりました。

それでは、さっそく「ボンゴレビアンコ」を作っていきます!

まさみ先生「それでは、作っていきましょう!」

といちゃん「よろしくお願いします」

材料(2人分)

・スパゲッティ(1.6ミリ)……160g
・あさり(砂出ししたもの)……400g
・にんにく(みじん切り)……小さじ2杯
・赤唐辛子(種を除き、粗く割る)……1/2本
・白ワイン……大さじ4杯
・オリーブ油 ……大さじ4杯
・パセリ(みじん切り)……大さじ5杯
・塩……適量

1. あさりの下処理をする

まさみ先生「まずは、あさりの砂抜きをしましょう」

といちゃん「砂抜き済みのあさりを購入しましたが、さらに砂抜きする必要があるのですか?」

まさみ先生「実は、すでに砂抜きのしてあるあさりでも、砂や汚れが結構出てくるので念のためもう一度した方が良いんです」

【POINT1】すでに処理してあるあさりも砂抜きをする

まさみ先生「バットにあさりを広げ、海水程度の塩水をひたひたに注ぎましょう。水が多過ぎると砂を吐きにくくなるので、水の入れすぎには注意してください。塩分濃度は海水に近い3%がベスト。アルミホイルや新聞紙をかけ、1時間ほど冷蔵庫に入れて十分に砂を吐かせます。ひと晩置いても大丈夫ですよ」

ーー1時間後ーー
といちゃん「わーっ! もうこんなに汚れが出てます!」

まさみ先生「すごいでしょ?(笑)砂抜きが終わったら、殻を擦り合わせて洗い、よく水を切っておきましょう」

2. パスタをゆでる

まさみ先生「では、パスタをゆでましょう。沸騰したお湯に塩を入れたら、パスタを入れます」

といちゃん「それなら私でもできます!ゆで時間は9分っと……」
(パスタの袋の時間通りにタイマーを設定する、といちゃん)

まさる先生「ちょっと待った!!」

といちゃん「今回も待ったが出てしまいましたね(笑)」

まさる先生「パスタはあとでソースと合わせることを計算して、袋の表示よりも短めにゆでよう!」

【POINT2】パスタはいつもよりも短めにゆでる

まさみ先生「今回は袋の表記が9分なので、7分ほどでOK。好みにもよりますが、少し芯が残るくらいがおいしく仕上がりますよ」

3. ソースの準備をする

まさみ先生「フライパンにオリーブ油大さじ2杯と種を取り除いた唐辛子、にんにくを入れて、焦がさないよう注意しながら中火で炒めます。にんにくの香りが立ちきつね色になってきたら、あさりと白ワインを加えて混ぜ、蓋をしましょう。あさりの口が開きやすくなるよう、ときどきフライパンを揺すってください」

といちゃん「数分であっという間に口が開いてきました!面白い!」

まさみ先生「あさりの口が開き始めたら、オリーブ油大さじ2杯とパセリを入れて混ぜ、強めの中火にして乳化させます。ポイントは貝が開き始めた時におこなうこと!完全に口が開いた状態だと火が通り過ぎて身が硬くなってしまうんです」

といちゃん「加熱しすぎないことが大切なんですね」

4. パスタとソースを和える

まさみ先生「パスタは1/4カップのゆで汁を残して湯切りしたら、ソースに加え炒め合わせましょう。結構あさりが水分を含んでいますが、水分が足りない場合はゆで汁を足します」

【POINT3】水分が足りない場合は、ゆで汁を加える

まさみ先生「ゆで汁を足したら、再び少し煮詰めて完成です!」

といちゃん「調味料は加えないんですか?」

まさる先生「あさり自体に塩味がついているから、塩胡椒がなくてもおいしいんだよ。逆に濃くなりすぎないように気をつけなくちゃいけないよー!」

完成!

といちゃん「わぁ!すごく簡単なのに、おしゃれ……。レストランで出てくる仕上がりですね」

まさみ先生「綺麗にできましたね!さぁ、温かいうちにいただきましょう!」

実食!先生たちのジャッジはいかに……

といちゃん「おいしい!」

まさる先生「うん!しっかり味がついるし、あさりの旨味がいいね~」

まさみ先生「パセリがアクセントになっておいしいですね。にんにくの量はお好みで調整してくださいね」

まさみ先生から、作り方とポイントのおさらい

まさみ先生「あさりは、しっかり砂抜きをおこなうことが大切です。また水分と油がしっかり混ざって乳化したところにパスタを和えると、ソースとパスタの絡みがよくなりますよ。ポイントを押さえながら、にんにくや塩の量を調整してお好みの加減で味わってくださいね」

〈作り方〉
1.あさりの下処理をする
2. パスタをゆでる
3. ソースの準備をする
4. パスタとソースを和える

〈ポイント〉
・あさりは砂抜き済みでも下処理をおこなう
・パスタのゆで時間は短めに
・水分が足りない場合は、ゆで汁を加える

むずかしそうなイメージが一変!

普段自分で適当に作るパスタとは、食感も味も随分違うので正直驚きました。作業工程も簡単なので、ポイントさえ抑えれば手軽におしゃれなメニューができちゃいます。あさりの塩抜きの水は少なめで良かったり、ソースを乳化させたり、知らないこともたくさん。今回も、とても勉強になりました!

次回は、お花見にもぴったりな「いなり寿司」を教わります。お楽しみに!

取材・文/鎌上織愛(macaroniライター)
写真/實重かおり(macaroni編集部)

※本記事の取材および撮影は2021年2月24日におこないました。撮影時のみ一時的にマスクを外していただきましたが、スタッフ一同、コロナウイルス感染予防の対策を十分に講じたうえで撮影に臨んでおります。