XFN-ASIAによると、ジョン・スノー米財務長官は17日、下院金融サービス委員会で証言し、中国との貿易不均衡に関し、中国が国内消費や諸改革を重視しているとし、同国の政策努力を評価する見解を示した。

  米政府が先週、議会に提出した為替報告書の中で、中国を為替操作国と認定することを見送ったことから、議会内では中国との貿易不均衡をめぐり、不満が高まっているが、スノー長官は、「我々は、より柔軟な為替相場や(輸出に依存せず)均衡のとれた経済成長、金融の近代化が実現するよう中国に対し、強く迫っていく」と指摘。その一方で、中国は諸改革や「国内消費に重点を置いている」として、中国の政策努力を評価した。

  また、同長官は、15日に人民元の基準値が一時、1ドル=7元台に上昇した際に、中国通貨当局がこれを容認するなど為替相場を含めた中国による経済開放が急速に進展していることを評価した。

  一方、貿易不均衡の問題については、「米国はこの問題を独力では解決できない。我々の不均衡は、世界各国の高い貯蓄率や輸出依存などの不均衡の結果である。この不均衡は、やがて秩序正しく解消されるものと我々は信じている」と述べた。【了】