XFN-ASIAによると、インドネシア中央銀行のアブドラ・ブルハヌディン総裁は16日、記者団に対し、最近のインドネシア・ルピアの急落について、ルピアが「継続的に下落」するようなファンダメンルズ(経済的基礎条件)にはなっていないことを市場は理解している、と述べた。

同総裁は、最近のルピア下落の中で、いくつかの外資系ファンドがインドネシア市場に2億米ドル(約219億円)の資金を新たに投入したと指摘。その上で、「インドネシアの国債や中央銀行短期証券(SBI)を購入する動きがある。(為替差益として生じた)利益を確定させるためドル売り・ルピア買いを始めた輸出企業もある」と語った。さらに、 同総裁は外資系のファンドマネージャーや輸出企業の動きに言及しつつ、「彼らは、ファンダメンルズの観点から、ルピアが下落し続ける理由はないと考えている」とした。

  ルピアの対ドル相場はここ1カ月、上昇傾向を続けていたが、ヘッジファンドの資金が逆流するとの恐れから、15日に急落。16日からは持ち直し、落ち着きを取り戻しつつあるが、これに関し、同総裁は、直近の動きの中で、中銀が15日に市場介入を実施したことを示唆した。午前10時25分(日本時間同11時25分)時点で、1ドル=9.065-9.075ルピアで推移していた。【了】