『テラリア』がStadia移植中止とGoogle縁切り宣言。原因不明のアカウント締め出し受け
PCからモバイルまで多数のプラットフォームに移植された人気ゲーム『Terraria』(テラリア)の開発者が、開発中だったという Stadia 版の中止と、「全Googleプラットフォーム」との縁切りを宣言しました。
理由は開発元 Re-Logicの創業者でありメイン開発者の Andrew Spinks 氏が「一切なんの規約違反もしていない」にもかかわらず突如 Googleアカウントを停止されてしまい、Google Playで購入した「数千ドル分」のアプリや映画、Google Driveに保存していた全データ、YouTubeチャンネル、そして過去15年分のGmail データや連絡先にアクセスできなくなったこと。
Spinks氏いわく、アカウントをロックされて以来三週間、あらゆる手を尽くしたにもかかわらず、Googleからはたらい回しにされるばかりで、復旧見込みどころか停止の理由すら知らされていない状態。
I absolutely have not done anything to violate your terms of service, so I can take this no other way than you deciding to burn this bridge. Consider it burned. #Terraria for @GoogleStadia is canceled. My company will no longer support any of your platforms moving forward.
- Andrew Spinks (@Demilogic) February 8, 2021
Googleが何の対応もとらないことに対して同氏は、アカウントを止められる心当たりが一切ない以上、Googleの側から関係を断ち切る意思表示と解釈せざるを得ない、ならばそのとおり縁を切る、テラリアの Stadia版は中止し、今後すべてのGoogleプラットフォーム対応は打ち切るとした上で、顧客やパートナー企業のことをここまで軽んじる企業と関わるつもりはない、Googleとビジネスをするのはリスクでしかない、と厳しい口調で宣言しています。
以上、もし一言一句そのまま事実であれば恐ろしい話で、ストリーミングゲームサービス Stadia で遊べるはずだった定番ゲームがひとつ減るだけでなく、配信中の Android 版も今後のサポートが不安になります。
たまたま人気ゲームの開発者であったことを別にしても、購入してきたすべてのソフトウェアや預けていたデータ、10数年分のメールや連絡先にある日突然アクセスできなくなるのは、ほとんど不条理劇のような災難です。
一方で、Spinks氏の主観では「まったく何の規約違反もしていない」としても、たとえば第三者による不正アクセスの可能性など、 Google側からどうだったのかはまた別の話です。また「たらい回しにされるだけ」が実際にどんな対応だったのか、定型文であれ理由が示されていたのかもこの一連の発言からは伺えません。
Engadget では Google と Re-Logic にこの件について問い合わせ中です。 続報がありしだいお伝えします。