CBS MarketWatchによると、鉄鋼世界2位のアルセロール(ルクセンブルク)は12日、第1四半期決算を発表した。それによると、鉄鋼価格の下落が響き、最終利益は前年同期比20%減の7億6100万ユーロとなったが、市場予想の7億2300万ユーロを上回った。また、傘下に収めたカナダのドファスコの業績が3月1日から反映されたことなどから、売上高は同17%増の95億7000万ユーロとなった。

  一方、アルセロールは、1株当たり最大50ユーロで、1億5000万株の自社株買いを実施する計画を発表した。総額は最大75億ユーロ(約1兆0600億円)となる。同社は、これまで50億ユーロを株主に還元すると発表していた。今回の自社株買い計画の承認を求める臨時株主総会を今月19日に開く。

  アルセロールのギー・ドレCEO(最高経営責任者)は、記者会見で、自社株買い計画が、同業のミタル・スチール(オランダ)からの敵対的買収に対抗するものではないと強調した。【了】