カーディフのミレニアム・スタジアムで行なわれるFAカップ決勝戦を控えたリバプールサポーターが、チケット盗難の被害に遭ってしまった。

 試合を13日に控え、リバプールサポーター宛てに発送中であったチケット1600枚が、郵便配達の車から盗まれたというのだ。

 この事態を受け、リバプールはイングランドサッカー協会(FA)にチケットの再発行を要求したが、協議の結果、この要求は却下されてしまった。

 FAは「あらゆる可能性を考慮しましたが、ミレニアム・スタジアム側の意向により、チケットの再発行は行なわない決定に達しました。また、盗難に遭ったチケットを所持している者は逮捕処分を受けるとの通達が警察からありましたので、ダフ屋等からチケットを購入しないよう注意してください」との声明を発表した。

 この決定に対し、リバプールのラファエル・ベニテス監督は「非常に不公平な決定だ。こんなことでサポーターを失うわけにはいかない。関係者には解決策を考えて頂きたい」とコメント。

 さらに、リバプールのリック・パリー経営最高責任者は「ミレニアム・スタジアム側の決定は到底受け入れられない。不運な盗難に遭ったファンを罰則の対象にするなどとんでもない」と怒りを露にした。

 「シーズンを通して応援してきたサポーターが決勝戦を観戦できないなどあってはならない」と語るベニテスは、思わぬ形でファンのサポートを失うことになってしまった。