“生サトシ”の名セリフに感激した上白石萌歌(中央)、左は松本梨香、右は中村勘九郎

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 女優の上白石萌歌が8日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われたアニメーション映画『劇場版ポケットモンスター ココ』の完成披露試写会に出席し、主人公サトシに声を吹き込む松本梨香の「ポケモンゲットだぜ!」を目の前で聞き、感激の表情を見せた。この日は上白石と松本とともに、中村勘九郎、劇中楽曲をプロデュースした岡崎体育、矢嶋哲生監督も来場した。

 ポケモン映画シリーズの23作目となる本作は、人間の少年のココと、彼の育ての親となるポケモンのザルードによる親子愛を描いた物語。上白石がココ役、中村がザルード役の声をそれぞれ担当した。例年、夏に公開されているが、今年は新型コロナウイルス感染症の影響で、シリーズ初の冬公開となった。

 作品の完成披露となったこの日、ステージに登壇した松本があいさつ代わりに「ポケモンゲットだぜ!」とサトシの決めゼリフを披露し、会場から大きな拍手があがった。上白石はかねてからポケモン好きだったということで、感激の表情を浮かべて「梨香さんの生サトシ(の声)を耳にして震えております。何も言葉が出てきません。本来は夏公開の映画で、5か月かけて観ていただけるということで、胸がドキドキしています」と胸中を明かした。

 その松本も「私も会いたかったです。舞台とかドラマを観ていた身なのでうれしいです。ピカチュウもみんなに会いたかったと思います」と返答。上白石は「私はポケモンドンピシャ世代なので、ずっとサトシがヒーローでした。私は女ですが、目指すべき人物という感じがして、すごくカッコいいです」と思いを切々と語る。

 中村も「今回の映画でサトシの魅力が改めてわかりますよね。諦めない姿勢と気持ち、真っすぐな瞳、これこそ主人公」と切り出しつつ、「先ほどの『ゲットだぜ!』をもう一度聞きたいです。先ほどは心の準備ができなかったので」とリクエスト。それに応えて松本がポケモンボールを手に「クリスマスにみんなの笑顔ゲットだぜ!」と続けて会場を沸かせた。

 また、松本は「今年は映画がなくなっちゃうのかなと、みんな不安で胸がいっぱいだったと思いますが、絶対に届けようというスタッフの決意があったので、間に合いました。みんなに笑顔になってもらいたい。少しでも不安な毎日を元気にしたいなと思ってやりました」と決意のコメント。矢嶋監督も「本当に全身全霊で、全力をかけて作りました。観て、ホッコリとした気持ちになっていただけたらうれしいです。公開アフレコイベントの時には、まだ(作品が)できていませんということを言っていて、やっと今朝できましたと話していたんです。本当にギリギリまで調整させていただいて、納得できる仕上がりになっています」と自信を見せた。(取材・文:壬生智裕)

映画『劇場版ポケットモンスター ココ』は12月25日より全国公開