CBS MarketWatchによると、5日の米株式市場は、米労働省が朝方発表した4月の雇用統計で、非農業部門就業者数(軍人を除く、季節調整済み)が市場予想を下回る前月比13万8000人増となったことから、FRB(米連邦制度理事会)が今後利上げを停止するとの観測が高まり、ダウ平均株価指数は、前日比138.88ドル(1.2%)高の1万1577.74ドルと続伸。1月14日以来の高値で引けた。週間では1.9%高だった。企業の好調な決算が相次いでいることや、原油価格の下落も寄与した。

  ハイテク株のウェートが高いナスダック総合株価指数は同18.67ポイント高の2342.57に続伸。S&P500株価指数も2001年2月以来の高値となる同13.51ポイント高の1325.76に続伸し、2001年2月以来の高値で引けた。週間では、ナスダックは0.9%高、S&Pは1.2%高だった。

  主要なインフレ指標となる4月の平均時給は、前月比9セント(0.5%)増の16.61ドルと市場予想の同0.3%増を上回ったものの、材料視されなかった。失業率は前月と変わらずの4.7%だった。

  個別銘柄では、米投資会社バークシャー・ハサウェイが、今週予定されている年次総会で、米著名投資家のウォーレン・バフェット会長が複数の買収計画を発表すると報じられたことから、買収候補とされる企業が上昇。エネルギー大手PG&Eは前日比3.4%高の40.80ドル、自動車保険マーキュリー・ゼネラルは同3.6%高の57.52ドルで引けた。

  米高級住宅建設大手のトール・ブラザーズは、受注契約額が29%減少し、今年の新規の住宅販売件数が200件減少するとの見通しを示したものの、住宅市場の供給過剰は一時的との判断を示したことを受けて、同4.1%高の30.85ドルで引けた。米総合エネルギー大手のエルパソは、第1四半期の最終利益が3倍増となり、市場予想を上回ったことから同12.5%高の15.18ドルに上伸。英EMIグループからの買収提案を拒否した音楽出版大手の米ワーナー・ミュージックは、同2.3%高の29.40ドルで引けた。【了】