XFN-ASIAによると、ベン・バーナンキ米連邦制度理事会(FRB)議長は、先月27日の議会証言で、利上げキャンペーンをまもなく一時休止する可能性を示唆したと多くのメディアが報じたことについて、市場は誤解している、と述べていたことが分かった。

  これは、同議長が先週末の4月29日、ホワイトハウスが主催した政治家と報道関係者の懇談会に出席した際、同席した米CNBCテレビの人気キャスター、マリア・バーティロモ氏が、同議長に、市場は議長発言を正しく理解しているかどうかについて質問したところ、即座に否定したもので、バーティロモ氏が1日、自身の番組の中で明らかにした。
 
  それによると、バーナンキ議長は、バーティロモ氏に対し、FRBの政策姿勢は、経済指標をよく見て判断するという柔軟なものであり、議長自身は金融政策に対してハト派でないことを強調していたという。この同議長の“誤解”発言は、利上げ継続を示唆しているとして、1日の米国市場の株式と債券が売り物に押された。

  バーナンキ議長は4月27日、米上下両院の経済合同委員会で証言。次回のFOMC(米公開市場委員会)会合が開かれる5月10日にもう1回利上げした後、これまで2年近くにわたった金融引き締め(利上げ)キャンペーンを一時休止する可能性があるとの見方が広がり、先週末の市場では警戒感が広がっていた。【了】

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