健康診断結果の読み解き方

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 健康診断は自分の生活習慣を見直すチャンスです。しかし、記号や数値の羅列でわかりにくいのも事実。そこで今回は、主な検査項目について解説します。

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健康診断を受けるのは何のため?

 健康診断の目的とは、自身の健康状態を調べて、自覚症状がない段階で病気の兆候やリスクを発見することです。

特に生活習慣病は、初期の段階では自覚症状に乏しく、健康診断を受けずにいると早期発見・早期治療のチャンスを逃しかねません。

受けて終わりにせず、日頃の生活を見直すのに役立てましょう。

主な検査項目の解説

●身体計測
BMI値:体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で算出し、肥満度を判定します。
腹囲:メタボリックシンドロームの判定基準になります。

●尿検査
尿蛋白:尿中のたんぱく質の量を指します。腎臓病判定の指標の一つです。
尿糖:尿に含まれるブドウ糖のことです。陽性の場合、糖尿病が疑われます。
尿潜血:尿に血液が混じっている場合、腎疾患や尿路結石が疑われます。
ウロビリノーゲン:尿中に含まれる量によって、肝機能に異常がないかを調べます。

●血圧検査
血圧とは血管内の圧力のことです。血圧が高いと、動脈硬化を進行させます。たとえ正常値でも、高めの数値であれば改善する必要があります。

●血液検査
血液を採取することで、貧血、肝臓の異常、腎臓の異常、動脈硬化、糖尿病など、様々な病気の可能性がわかります。

・肝臓系
アルブミン:血液中に最も多く含まれるたんぱく質です。肝臓で合成されます。数値が低い場合は、肝臓障害、腎障害、栄養不足などが疑われます。
γ-GTP:肝臓や胆道の細胞に多く含まれる代謝物。数値が高い場合、アルコール性肝障害、肝臓障害などが疑われます。

・脂質系
総コレステロール(TC):血液中のコレステロール値を表し、増えすぎても少なすぎても身体に悪影響を与えます。
HDLコレステロール:いわゆる善玉コレステロール。数値が低い場合、動脈硬化のリスクが高まります。
LDLコレステロール:いわゆる悪玉コレステロール。動脈硬化の危険因子になります。
中性脂肪(TG):脂肪の一種で、人体になくてはならないものですが、増えすぎると動脈硬化を進行させます。

・糖代謝系
血糖値(FPG):血糖中のブドウ糖のことです。数値が高いと、糖尿病やホルモン異常が疑われます。

・腎臓系
eGFR:腎臓の機能を表す数値です。数値が低い場合、腎機能の低下が示唆されます。

【参考】
健康診断結果の見方|一般社団法人日本健康倶楽部
http://www.kenkou-club.or.jp/check_mikata.jsp
(参照 2020-06-30)

「文:けんこうフィットNEWS 」

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。