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プロ野球の阪神は2020年8月20日、東京ドームで巨人と対戦し0−2の完封負けを喫した。巨人先発・戸郷翔征投手(20)に7回途中まで3安打に抑え込まれ、後続も攻略できず。阪神の先発・青柳晃洋投手(26)は6回4安打1失点と好投したが、打線の援護に恵まれなかった。

チームは3試合連続完封負けで、連続無得点イニングは「36」にまで伸び、首位・巨人との差は今シーズン最大の8.5ゲームに広がった。

7回には満塁のチャンス生かせず...

1点が遠かった。2回1死から大山悠輔内野手(25)、梅野隆太郎捕手(29)の連続安打で1、2塁とし先制のチャンスを作った。8番・植田海内野手(24)のバットに期待がかかるも、147キロのストレートに押されサードのファウルフライに倒れた。続く青柳はキャッチャーのファウルフライで先制ならず。以降、7回まで阪神打線は三振の山を築き得点のチャンスすら作れなかった。

阪神に再び得点の機会が訪れたのは7回。この日、来日して初の4番に入ったジェリー・サンズ外野手(32)が四球を選び出塁。1死後、大山がライト前ヒットを放ち1、3塁とチャンスを広げた。梅野が3ゴロに倒れ2死1、3塁の場面で代打・福留孝介外野手(43)が四球で出塁し2死満塁。1打逆転の場面で中谷将大外野手(27)は、高梨雄平投手(28)のスライダーについていけず見逃し三振。最大のチャンスを生かせなかった。

深刻さを増す貧打の一方で先発陣はきっちりと試合を作っている。18日の初戦に先発した高橋遥人投手(24)7回2安打1失点、第2戦の先発オネルキ・ガルシア投手(31)6回7安打3失点。そしてこの日の先発・青柳は6回4安打1失点と、先発3投手はクオリティスタート(QS=6回以上、自責3点以内)を達成しており、先発を打線が見殺しにしている状況が続いている。

巨人戦で25年ぶりの3試合連続完封負け

この日は7月5日から4番を任せていた大山を6番に下げ、サンズを初めて4番に据えた。低迷が続く打線の打開策を打った形だが、打順を変更しただけでは効果はなく、期待のサンズは3打数無安打。東京ドームで結果を残せていない5番ジャスティン・ボーア内野手(32)は3三振とこの日も振るわず。空回りする矢野燿大監督(51)の采配に虎党の不満は募る一方で、ネット上では「こんな仲良しさんチームで勝てるわけがない」と批判の声も。

対巨人戦で25年ぶりの3試合連続完封負け。今シーズンは開幕から6試合、東京ドームでの勝ちはなく、東京ドームでの3試合連続無得点は球団史上初。屈辱まみれの3連敗で首位・巨人との差は8.5ゲームに広がった。前夜(8月20日)にはパ・リーグ最下位のオリックスが西村徳文監督(60)の辞任を発表し球界に衝撃が走った。チームは暗く長いトンネルから抜け出せない。就任2年目の矢野監督が試練の時を迎えている。