CBS MarketWatchによると、製薬世界最大手の米ファイザーは19日、第1四半期(1−3月)決算を発表した。それによると、前年同期に、リコールした鎮痛剤「ベクストラ」の回収費用や、海外利益の本国送金に伴う費用を計上していた反動増で、最終利益は前年同期比36%増の41億1000万ドルとなった。また、特別項目を除いた実質ベースの利益は1株当たり0.61ドルとなり、市場予想の0.53ドルを大きく上回った。

  一方、売上高は、前年同期比3%減の126億6000万ドルとなり、市場予想の129億4000万ドルを下回った。

  ファイザーは、2006年の通期見通しについて、今年2月に公表した前年同期比ほぼ横ばい(特別項目を除く、1株当たり2.00ドル)との従来予想を据え置いた。また、同社は、2007−08年の1株利益が、平均で1ケタ台後半の増加になるとの従来見通しも据え置いた。

  また、ファイザーは、1−3月期に10億ドル(約117億円)の自社株買いを実施し、4−6月期にも10億ドル規模の自社株買いを行うと発表した。同社は、今年末までに最大4億ドル(約470億円)の自社株買いを実施することにしている。

  19日のニューヨーク株式市場で、ファイザーの株価は、前日比0.11ドル(0.44%)安の24.82ドルに小安く引けた。【了】