AFX通信によると、ニューヨークの債券相場で13日、長期金利の指標である米国債10年物の利回りが一時2002年6月以来、3年10カ月ぶりとなる5%台乗せの高水準まで上昇した。朝方発表された3月の小売売上高が市場予想を上回ったことや、ミシガン大学消費者信頼感指数の4月の速報が上昇したことを受け、インフレ懸念が強まったことが背景となった。加えて、FRB(米連邦準備制度理事会)のコーン理事が拡大する経済情勢から引き続き金利引き上げを示唆したことも、10年物金利の押し上げ要因となった。市場金利の上昇で、住宅金利も一段と上昇する可能性があり、住宅市場への影響が懸念されている。

  コーン理事は、オクラホマ州で行われた経済幹部との会合のなかで、旺盛な需要と労働や設備などの労働資源の稼働率が上昇しており、FRBはインフルや期待インフレを十分抑制させることを確実にすることに専念していると語った。 【了】