ソニーやシャープといった企業もスマホを開発しているが、技術力が高いはずのこうした企業のスマホはどこも振るわない。いったいなぜか。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本におけるスマートフォンの所有率は7割を超えており、毎年アップルやファーウェイの新製品は大きな注目の的になっている。そんな中、日本企業のスマホは海外市場ではあまり人気がない。たしかに、ソニーやシャープといった企業もスマホを開発しているが、技術力が高いはずのこうした企業のスマホはどこも振るわない。いったいなぜか。中国メディアの百度がこの点について分析している。

 一つ目は、部品の供給の面で他の企業と連携するのが苦手、というもの。例えば、サムソンはアップルにディスプレイを供給している。アップルとサムソンは、スマホ開発については競合しているが、部品の供給については協力している。日本企業は国内外を含め他社との連携を取るのが苦手で、結果としてスマホ開発が遅れている、と指摘している。

 さらに、二つ目の理由は日本で国産のスマホへのニーズがそれほど高くない、という点。アップルやサムソン、ファーウェイといった企業のスマホはどれも人気で、日本人はそうした製品に十分満足している。もちろん、ソニーやシャープも携帯開発を行っているが、日本人に「国産のスマホでなければ」とか「国産のスマホがなくなったらどうしよう」というような危機感はあまりない。

 最後の三つ目の理由は、アップルやファーウェイ、サムソンといった企業のスマホがどれも魅力がありすぎる、という点。スマホ開発に成功している企業はすでに魅力ある新製品を毎年開発し続けている。日本のスマホ開発企業がこうした海外のスマホに太刀打ちできる、魅力ある新製品を打ち出すことができていない。

 記事は、「結局のところ、こうした状況を生み出した背景には日本企業の技術力へのおごりがあったのではないか」と分析している。20世紀には世界を席巻した「メイドインジャパン」、今後部品供給だけでなく「日本企業のスマホ」が世界を席巻する日は来るのだろうか。(編集担当:時田瑞樹)(イメージ写真提供:123RF)