これまでにもボルシア・ドルトムントは、引いてうまく守ってくるチームに対して苦戦を強いられてきた。それは週末に行われたフォルトゥナ・デュッセルドルフ戦でも同様にみられたものであるが、その均衡を破ったのは、やはりこの男。エルリング・ハーランドだった。膝の負傷により2試合欠場を余儀なくされた19才のノルウェー代表FWは、この日はまだ先発するまでは回復ならず、30分間の出場にとどまったものの、その中で試合終盤に値千金となる決勝ゴールをマーク。試合後「僕たちはチャンスを待ち続けた」と語った同選手は、「苦しい試合展開であっても、良いチームというのは勝利を収められる」と胸を張った。

 一方でミヒャエル・ツォルクSDは今冬に加入して以降、72分間に1得点と驚異的なペースで加点し続ける若武者について、負傷から復帰間もないも「彼のような選手がベンチにいてくれるだけで非常に大きな価値がある」と評価。「非常に大きなエネルギーをチームにもらしてくれる選手だ。特に深く構えるチームに対しては、そういうフィジカルさも求められる。そこでエルリングは良い仕事をしてくれるし、得点を決めたのは決して偶然ではない」と、コメント。その結果ハーランドはブンデスリーガ記録となる、後半戦だけでジョーカーゴール6得点目をマークしたのみならず、グラードバッハがバイエルンに敗れたことでCL出場権獲得となる貴重な勝ち点3の確保にも貢献してみせた。


 ツォルクSDは、これから残りリーグ戦3試合、マインツ戦、ライプツィヒ戦、そしてホッフェンハイム戦に向けて、「まだシーズンに目標がかかったチームとの対戦が控えているんだ」と警鐘を鳴らしつつ、さらに審判に対しての不満を募らせており、「苛立ちを感じさせてしまうのは、ハンドに関する判定についてだよ。ドルトムントの試合ではボアテングが、そしてパダーボルンの試合でも、そして今回でも我々に対して不利なジャッジが下されている。これほどの数というのは、決して理解できるものではない」と語っている。