バルサを脅かした久保建英にスペイン紙高評価 4失点大敗のマジョルカで唯一の“2つ星”
リーガ再開初戦で古巣バルサに0-4 得点奪えずも鋭いカットインや低弾道FKで見せ場作る
日本代表MF久保建英にとって、古巣バルセロナ相手に“初ゴール”とはならなかったが、再開初戦で確かなインパクトを残した。
現地時間13日に、スペインのリーガ・エスパニョーラ第28節が行われ、ホームのマジョルカは首位バルサに0-4で大敗した。だがスペイン紙「マルカ」の採点で、久保はチーム唯一の高評価を受けている。
新型コロナウイルスの感染拡大により約3カ月ぶりの公式戦となったなか、強烈な先制パンチを浴びせたのはバルサだった。前半2分、久保が一度はボールを奪いかけたものの、バルサが敵陣左サイドの高い位置を取ると、スペイン代表DFジョルディ・アルバのクロスをチリ代表MFアルトゥーロ・ビダルが頭で叩き込み、ファーストチャンスで先制した。
いきなり1点ビハインドとなったマジョルカは、バルサのパス回しに完全に後手となったが、流れを取り戻すきっかけとなったのは久保だった。右サイドのドリブル突破でリズムを作ると、同22分に得意のカットインから左足シュート。その9分後に得た直接FKでは自らが蹴らんとばかりにボールを持ち、強烈な低弾道シュートを放つ。ともに相手守護神のドイツ代表GKマルク=アンドレ・テア・シュテーゲンのビッグセーブにあったものの、ゴールの匂いを漂わせた。
しかし同37分に、バルサがアルゼンチン代表FWリオネル・メッシの頭でのつなぎから、デンマーク代表FWマルティン・ブライトバイテの移籍後初ゴールで追加点を挙げると、後半はペースダウンしながらもバルサのペースに。後半34分にはメッシの巧みなダイレクトパスからジョルディ・アルバ、そして後半アディショナルタイムにはメッシが右足でゴールネットを揺らし、試合を締めた。
同紙は「バルサは観光のためにパルマ・デ・マジョルカには来ていなかった」と地力の差を見せつけたと評する一方で、「マジョルカは日本のタケのインスピレーションに大きく依存した」と、久保のアタックが唯一の打開策になっていたと描写。実際、試合後の採点ではマジョルカで唯一となる2つ星(3つ星満点)で、バルサの各選手と同レベルの高評価を与えられている。
ゴールなど数字上の明確な結果こそ残せず、チームも残留を争うなかで勝ち点を奪えなかった。それでも久保個人に対する評価が低かったわけではなさそうだ。(Football ZONE web編集部)