球界に広がる支援の輪 一体選手たちは寄付するマスクをどう入手しているのか?
球団に備蓄されたマスクを買い取ったり、高額で販売されているものを買ったり…
新型コロナウイルスの感染拡大で開幕が延期となっているプロ野球。交流戦やオールスターが中止になり、まだ新たな開幕日も定まらない状況となっている。選手も、ファンももどかしい日々を送っているというのが現状だ。
我慢の日々を強いられる中で、選手らが行っているのが社会貢献活動だ。新型コロナウイルスの対策活動にかかる活動資金を寄付するなど、連日、そうした動きが伝わってくる。その中でも、医療や福祉関係で働く人たちへ不足するマスクを寄付する動きは多い。
13日には西武の松坂大輔投手が埼玉県に5万枚、ソフトバンクの柳田悠岐外野手が福岡県に2万枚のマスクを寄付したことを発表。これ以前にもソフトバンクの千賀滉大投手や楽天の松井裕樹投手、阪神の西勇輝投手らが寄付を行ってきた。広がる支援の輪は素晴らしいと言うしかない。
ただ、このマスクの寄付について「どこでマスクを手に入れているのか?」という疑問の声が上がっているのも事実。ドラッグストアなどでは品薄の状態が続く中で、果たして選手らはどのようにしてマスクを入手し寄付しているのだろうか?
マスクの入手方法は選手によって様々な方法があるという。その中である球団関係者が、いくつかの方法を明かしてくれた。
個々の繋がりを駆使して海外からマスクを入手する選手もいる
「我々の球団には試合開催のために備蓄されていたマスクがありました。徐々にマスクが流通し出し、不足する心配がなくなってきました。そこで選手がこの備蓄していたマスクを買い取り寄付に繋げました。また、団体などが備蓄していたマスクを選手が買い取って寄付することもあります」
「マスクは全くどこにも無いわけではありません。インターネット上で販売されていたりするように、高い値段でも売っているものはあります。医療の現場に届くようにと、こうした高騰したマスクでも購入して寄付することもあります」
例えば、マスクが流通し始めたことによって、寄付に回せるようになった備蓄用マスクを選手らが買い取ったり、増産されているものの、まだまだ高額過ぎて市場に出回りづらくなっているマスクを敢えて購入して寄付しているケースもある。選手によっては個人的な繋がりを活用して海外製のマスクを手に入れて寄付につなげる選手もいるようだ。
入手経路は十人十色だ。ただ、選手たちは自分たちプロ野球選手は今、何ができるのかと考えての行動をとっている。見えない入手経路に疑問を唱えるのではなく、こうした善意には心からの感謝と賛辞を贈りたい。(Full-Count編集部)