60年以上愛されてきた青森県民のソウルフードの1つ!ジャリジャリ食感がたまらないイギリストーストとは?
勇壮で華麗な日本最大級の夏祭り「ねぶた祭」に、生産量日本一を誇るリンゴ、そして世界に名前を轟かせる大間のマグロ、陸奥湾の絶品のホタテやアワビなどの豊富な海産物で有名な都道府県といえば、本州最北端の青森。
非常に広い青森県は、青森市・弘前市を中心とする津軽、八戸市を中心とする南部、そして下北半島の3つのエリアに大きく分類される。
非常に広く、江戸時代には藩が分かれていたこともあるため、青森県内でも、津軽では知られているが、八戸では知られていない、なんてことはザラに存在している。
しかし、そんな青森県の県民のほぼ全員が知っているというソウルフードがあることをご存知だろうか?
今回は、そんな青森県民が愛するソウルフードの1つである「イギリストースト」をご紹介したい。
・青森県民なら誰もが知っているパン屋「工藤パン」が提供しているロングセラー、それが「イギリストースト」
イギリストーストは、1966年(昭和41年)ごろに青森県青森市に本社がある「工藤パン」が発売した菓子パンの1つ。
1966年(昭和41年)といえば、あのビートルズ来日し大フィーバーとなった年。日本国民の総人口が1億人を突破し、日本テレビ系の演芸番組「笑点」の放送が開始するなど、日本がバブル時代に向けて大きく経済的に成長していった時代。
もともとは創業の地の周辺エリアで食べられていた、山型の食パンにバターを塗りその上に砂糖をかけて食べるという習慣を参考に作られた「工藤パン」のイギリストーストは、青森市に本社を移転、そして青森市を中心に販売を行っていた。
その後、青森県内の中学校や高校の売店でも販売されるようになり、食べ盛りの学生たちを中心に人気が徐々に広がっていたのだそうだ。そして、現在では、青森県民であれば食べたことがない人はいない、と言っても過言ではないほど、常識的な食べ物となっている。
その証拠にイギリストーストの年間出荷量はなんと500万個。そして、その全てが青森県内で消費されているため、青森県民1人あたりで換算すると、青森県民はイギリストーストを1年間に3つ食べている計算になるのだ。
50年以上前に生まれたイギリストーストは、いまやイギリス大使館から国旗の使用を許可され、ユニオンジャックを包装デザインに取り入れ、いまなお多くの青森県民に愛され続けている。
・もっとジャリジャリさせたイギリストースト、その名も「スペシャル イギリストースト もっとジャリまし」
そんなイギリストーストだが、時代とともに進化し続けている。
イギリストーストの味わいといえば、グラニュー糖とマーガリン、そしてパンの3つの材料でしか作られていないというシンプルさにある。
そして特筆したいのがその食感だ。グラニュー糖のジャリジャリとした歯触りは、イギリストーストだけでしか味わえない、そんな特別な食感だ。
そしてその食感をより楽しめるのがジャリジャリを50%も増量させた「スペシャル イギリストースト もっとジャリまし」だ。
グラニュー糖の粒の一つ一つが通常のイギリストーストよりも大きいため、よりしっかりとした歯触りを堪能できるのがこの「スペシャル イギリストースト もっとジャリまし」の特徴。
もし青森にいくのであれば、青森県民が愛するイギリストーストの強化バージョンも味わってみることをオススメする。
・もはやイギリスでもなんでも無い!?イギリストーストの様々なテイストがカオス
またグラニュー糖とマーガリンだけというシンプルな味わいではなく、より複雑なテイストも提供されているのだが、これが非常にカオスとなっている。
スーパーで陳列されている状態をみると、普段イギリストーストを見慣れていない他の都道府県から訪れるお客は驚いてしまうような、状況だ。
しかしそのどれもが、非常に美味しく、飽きることがない。
例えばブレンドコーヒークリーム味だが、非常に濃厚なコーヒーの味わいとジャリジャリとした食感、そしてパンが非常にマッチしている。
あまおうジャム味は、イチゴの粒々に加えてジャリジャリとしたグラニュー糖が食感をより複雑なものにしているし
小倉マーガリンは、あのいつもの美味しい小倉マーガリンにグラニュー糖の食感が加わって食べていて楽しい。
そして驚きの味、ピザ風。クリームチーズとトマト味のピザソースがはさまれており、イギリスなのかイタリアなのか、そもそも日本なのか、国籍はわからないが非常に美味しい。
様々な味わいを提供し、いつ食べても飽きさせない工夫が施されている、イギリストーストは、これからも青森県のソウルフードとして語り継がれていくに違いないのだ。
もし青森県を訪れる機会があれば、スーパーやコンビニでパンのコーナーを覗いてみてはいかがだろうか。
きっとそこには、60年以上も長きにわたり、青森県だけで愛されてきた、様々な味わいの不思議な菓子パンがあるに違いないのだ。
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名前 工藤パン
住所 青森県青森市金沢3丁目22番地1号
ホームページ http://www.kudopan.co.jp/products/sweet_long01.html