スコップを極めると極太ビームだって打てる!? 常識を掘り抜く『スコップ無双』のスコップ最強伝説ここに極まれり

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 スコップと聞くと土を掘るだけの道具に思えますが、じつは叩いてよし・切ってよし・守ってよしの万能兵器。ニコニコ大百科のシャベル(スコップ)の項でも“武器の一種である”と記されています。

 ニコニコ漫画「ドラドラしゃーぷ#」にて連載中の『スコップ無双 「スコップ波動砲!」( `・ω・´)♂〓〓〓〓★(゜Д ゜ ;;;).:∴ドゴォォ』は、そんなスコップの可能性を限界まで引き出した(?)ある鉱夫が無双をくり広げるお話。

 つちせ八十八先生の原作ライトノベルを福原蓮士先生がコミカライズした、衝撃の爽快ファンタジーをどうぞお楽しみください!

先端からまばゆい光を放つスコップ

 本作は、巷で流れる“スコップ最強説”を淡々と裏付けていくお話……なんて地味なストーリーではないと、あえて前置きしておきましょう。

 なにせ1話の1コマ目で、早くも“スコップの先っちょからビームが出る”という衝撃的なシーンが描写されているのですから……!

 このトンデモなスコップの使い手であるアランは、とある鉱山を長年にわたり掘り続けている熟練の宝石鉱夫

 ……その期間たるや、なんと100年!
 
 スコップ1本の可能性を追求し続けるうち、いつしか彼のスコップ捌きは音を置き去りにし、なんとビームすらも放つことが可能になっていたのです。

 そんなアランが久々に地上へと帰還した際、耳に飛び込んできたのは女性の叫び声。

 声が聞こえてきた方角に向かってみると、山賊に捕らえられた麗しい少女の姿が……!

 突如、謎の閃光とともに現れたアランを見て「うおおう!? びっくりしたぁっ!!」と間抜けな声を上げる山賊たち。

 しかし、確かに間抜けさという点では彼の「我がスコップの切っ先が貴様たちの命を掘り抜くぞ」というセリフのほうが上回っているようにも思え、山賊たちはたちまち笑い出してしまいます。

 囚われの身である少女からも、「鉱夫さま、私に構わずお逃げください!!」と身を案じられてしまう始末。

 けれどもアランは、この状況下で自分よりも他人の命を心配できる彼女の純粋な心に感銘を受けた様子で、彼女の安全確保を最優先する決意を固めるのでした。

 そして「Dig!(掘れ)」とスコップを構えるや否や、参上した際と同様に閃光を残して姿を消したアラン。

 さらには少女や山賊の親分も消えており……これはいったい、どんなカラクリなのでしょうか……?

アランのスコップ絶技の数々と、少女の正体が明らかに

 鉱夫アランの活躍により、命を救われた少女の名はリティシア

 今後彼女はこの出会いをきっかけに、アランによるスコップ絶技の数々を目の当たりにしていくことになります。

 そのひとつ目となったのが、先ほどアランが山賊の追撃から逃れるために披露した謎の瞬間移動術!

 これはスコップで空間を掘り起こしたことによるもので、彼は“鉱夫空間跳躍(スコポート)”と呼んでいるようです。

 いくらスコップが汎用性に優れているとはいえ、まさか空間操作まで可能とは……!

 空間に詰まった山賊の親分は置いておいて、お互いに自己紹介を始めるふたり。

 溢れる気品で薄々察しがついていたかと思いますが、リティシアは草原の国ロスティールのお姫さまであらせられました。

 そしてなんと、アランは御年1024歳であったこともここで判明! ある鉱山を100年間掘り続けていたという冒頭の話も、恐らく彼の経歴のごく一部でしかなかったのでしょう。

 賞金がかけられていたり、山賊から“ニセ者の姫”と言われたりと謎多き姫・リティシア。

 その理由をアランに尋ねられると、彼女はロスティールを存続の危機から救うために国から抜け出したことを語り始めます。

 彼女によれば、父である国王が呪術によって暗殺され、いままさに国ごと乗っ取られようとしているとのこと。

 国王を殺したのは、宰相ゼルベルグの姿を借りた悪魔。

 彼女はゼルベルグから国を取り返すために“7つのオーブ”を探していたといい、そのうちのひとつである“イエローオーブ”をアランに見せます。

 するとオーブを見て驚きもせず、「俺が虹色の鉱脈から掘り出したものだからな」と言ってのけるアラン!

 じつはこの“イエローオーブ”は、彼が200年前に輝竜“プリズマティックワイアーム”との激闘の末に手に入れたものらしく……。

 ちなみにアランは、輝竜が放つ虹色のブレスをスコップで防御しながら討伐したそうな。にわかに信じがたい話ですが、彼とスコップなら……と思ってしまうのも事実です。

 リティシアが言うには、7つすべてのオーブを揃えることでいかなる願いも叶う模様。

 その話を聞いて「ほう、まさに俺のスコップそのものだな」とワケのわからないことをのたまうアランはさておき、大いなる冒険の幕開けを予感させる展開です!

スコップという概念そのものをエネルギー化したタイトル回収

 7つのオーブを集め、ゼルベルグの永久追放を悲願とするリティシア。

 しかし、いまや彼女は宰相に逆らう“ニセ者の姫”に仕立て上げられ、賞金首から命を狙われる身となっていました。

 「私の言葉など今や誰も信じません」という彼女の悲しげな言葉に、「――いや、ここに1人いるぞ」と心強い声をかけたアラン。

 彼はこうして、リティシアに助力することを誓うのでした!

 するとようやく空間から抜け出すことに成功した山賊の親分が、「俺様を無視し続けてんじゃねぇーーっ!!」と激昂!

 姫もオーブもすべて強奪してやろうとばかりに、ふたりへと剣を向けます。

 それに対し、「鉱夫(オレ)の役目は宝石(おまえ)を守ることだ」と言ってスコップを構えるアラン!

 そう。彼がリティシアを救い、あまつさえ祖国奪還に力を貸そうとした理由は、彼女が“宝石のように純粋に輝く心を持つ少女”であったから。

 アランは宝石鉱夫としての誇りにかけて、スコップに力を込めていき……!

 つぎの瞬間、アランのスコップの先端から放たれたのは極太のビーム!!

 これぞ彼が長年の鉱山採掘の末に編み出した“スコップ波動砲”。 スコップという概念そのものをエネルギー化したという大技です。

 もはやこの光景を見てスコップ侮る者などいないだろうというほどに、強烈なインパクトを見せつけてくれたアラン。しかし今回、彼が披露してくれたスコップ絶技はまだまだ序の口!

 アランのさらなる活躍と、スコップの底知れぬ可能性が気になったという方は、ぜひ発売中の原作小説、または4月9日に発売になったコミカライズ1巻をチェックしてみてください!

(画像はニコニコ漫画『スコップ無双 「スコップ波動砲!」( `・ω・´)♂〓〓〓〓★(゜Д ゜ ;;;).:∴ドゴォォ』より)