auも5Gを本格始動! 気になる5Gスマホや新サービスを総チェック
KDDI(au)が、次世代移動通信5Gのサービスを3月26日より本格スタートさせます。利用料金は月額3,460円(税別)〜で、各種割引をすべて適用した場合は現在の4G LTE向けサービスと同じ料金水準で利用できます。5G対応スマートフォンは7機種を投入。Xperia、Galaxy、AQUOSの人気シリーズに加え、OPPO、ZTE、Xiaomiといった中国メーカーがコスパの高いスマホを提供する予定です。
5Gスマホは7機種が登場
発表会に登壇したKDDI代表取締役社長の高橋誠氏は「5Gをスタートするにあたり、3月26日の大安吉日を選びました。端末には人気のハイエンド機種のほか、価格的にも競争力のある中国メーカーのスマートフォンもそろえています」とアピールします。
5G対応スマートフォンのラインナップは以下の通り。
「Xperia 1 II(SOG01)」ソニーモバイルコミュニケーションズ製、5月以降発売
「Galaxy S20 5G(SCG01)」サムスン電子製、3月26日発売
「Galaxy S20+ 5G(SCG02)」サムスン電子製、5月下旬以降発売
「AQUOS R5G(SHG01)」シャープ製、3月27日発売
「OPPO Find X 2 Pro(OPG01)」オッポ製、7月以降発売
「ZTE a1(ZTG01)」ZTE製、7月以降発売
「Mi 10 Lite 5G」シャオミ製、7月以降発売
KDDIでは、2月21日より機種変更をサポートする「かえトクプログラム」を提供していますが、これらの最新5G端末も対応します。残価設定型の分割払い方式により、手ごろな価格で利用を開始できるのが特徴です。
5Gの料金プランは4種類
5Gの料金プランは4つで展開します。いずれのプランもデータ通信は使い放題で、利用できるコンテンツやテザリングのデータ上限などに違いがあります。「KDDIはデータ使い放題の先駆者。データ使い放題の『データMAX 5G』プランをセンターに置いて5Gを展開していきます」と高橋社長。なお、以下に紹介する料金プランは割引として2年契約N、家族割プラス(4人以上 -2,020円)、auスマートバリュー(-1,000円)、5Gスタートキャンペーン(-1,000円、25か月間)、スマホ応援割II(-1,000円〜-1,500円、6か月間)をすべて適用させたものです。
「データMAX 5G」はベーシックなプラン。月額料金3,460円〜(データ利用量が2GB以下の場合は月額1,980円〜)で、3月26日に提供開始します。テザリング/データシェア/国際ローミング通信は30GB。
「データMAX 5G Netflixパック」は、2つのコンテンツ(Netflix、TELASA)が利用可能。月額料金4,260円〜(データ利用量が2GB以下の場合は月額2,780円〜)で、3月26日に提供開始します。テザリング/データシェア/国際ローミング通信は60GB。
「データMAX 5G ALL STARパック」は、4つのコンテンツ(Netflix、Apple Music、YouTube Premium、TELASA)が利用可能。月額料金5,460円〜(データ利用量が2GB以下の場合は月額3,980円〜)で、2020年6月以降に提供開始します。テザリング/データシェア/国際ローミング通信は80GB。
「ピタットプラン 5G」は、月額料金1,980円(1GB)/2,980円(4GB)/4,480円(7GB)の3段階で、使用したデータ量に応じて月額料金が自動的に適用されます。3月26日に提供開始します。
いまや、日本全国でスマホが4Gでつながるようになりました。しかし5Gとなると、スタート当初は対応エリアがかなり限定的です。このため、KDDIでは「5Gスタートキャンペーン」を設定し、契約から25か月間の料金を毎月1,000円割り引きます。これについて、高橋社長は「我々は自信を持って5Gを提供しますが、エリアが拡大するまで4G LTEと同じ料金でお使いいただけるようにしました」と説明しました。
KDDIでは、当面は4Gネットワークに5Gを組み合わせるハイブリッド方式(ノンスタンドアローン)でエリアを展開していきます。つまり、人口カバー率が99.9%超にまで拡大した4Gエリアを5Gにも応用していく考えです。
高橋社長は「5Gのためにも、4Gがピカピカである必要がある」と独特の表現で説明し、次のように続けました。「この4Gの上に次世代の5G基地局を積み上げていきます。全国15都道府県(の一部エリア)からスタートして、2021年3月末までに1万局、2022年3月末までに2万局超を追加整備していきます」。5Gの特色を打ち出せるスタンドアローンに移行するのが2021年度の後半、現在の4Gのように不自由なく5Gが使えるようになるのは2022年度、という見方を示しました。
楽しみな5Gサービスが続々スタート
では、いざ5Gがスタートすると、私たちの生活はどう変わるのでしょうか。5Gについては、よく「高速・大容量」「多接続」「低遅延」といったキーワードで特徴が語られますが、高橋社長は「そうした技術用語で語るべきではないのでは」と説明。そして「消費者にとっての新しい体験価値をどう生み出すか、また法人のビジネスモデルをどう変えていくか、という観点で語りたい」として、KDDIによる意欲的な取り組みを紹介していきました。アニメ、音楽、お笑い、スポーツ、芸術、ゲームなど、さまざまな分野でパートナー企業とコラボしていく方針です。
このあとの芸能セッションには、有村架純さんや池田エライザさんらが参加。「ライブのチケットが購入できなくても、au 5GでVRを利用すれば、自分だけの特等席で好きなアーティストのパフォーマンスが楽しめる」「サッカーや野球の試合では、シュートやホームランなどのプレイを360度好きなアングルからリプレイできる」といった話題で盛り上がっていました。
Xiaomiと組んだ狙い
質疑応答には、高橋社長のほか、コンシューマ事業企画本部の松田浩路氏、長谷川渡氏、ビジネスアグリゲーション本部の繁田光平氏が登壇して、記者団の質問に回答していきました。
Xiaomiのスマホを導入した理由について、高橋社長は「中国の3メーカー(OPPO、ZTE、Xiaomi)に入っていただいた。ご存知の通り、中国は5Gの展開速度が早くて加入者も多い。ボリュームがあれば(端末の調達コストが下がるので)スマートフォンの販売価格も抑えられます。そこで、日本では経験値がまだ浅いXiaomiにも入っていただきました。しっかり準備を整えていきたい」と説明。
料金プランが4つになったことについては「KDDIでは、これまでデータ使い放題のサービスを先行投入してきました。5G時代には、さらに動画視聴が伸びていくと期待しています。では、データが使い放題になったときに、使いたいサービスとは何か。お客様からご要望の高かった上位5つのサービスから3つを選んだ。料金プランも、できるだけシンプルにしています。エリアが広がるまでの2年間は、4Gと同じ料金で提供していきます」。
楽天モバイルがMNOに参入する受け止めについては「しっかりと警戒していきます。最初の段階では、データを無制限で利用できるエリアも限定されており、あれでアンリミテッドと言ってよいのかと、若干思うところはありますが、エリアも徐々に拡大していくでしょう。1年後を考えると、警戒すべき料金になる。我々としては、エリアの展開状況について優位性がありますし、今後OTTプレイヤーとも連携して、気を緩めることなくしっかり対応していきます」。利用者、および他社の動向を見ながら展開していく、と高橋社長は説明しました。
新型コロナウイルスにより基地局の整備が遅れる可能性について聞かれると、「サプライチェーンに与える影響については日々、確認しています。基地局の整備について、現時点では影響なく進めています。ただ、5月、6月になると影響が出てくるのでは。基地局の整備だけでなく、スマートフォンの供給についても影響が出ると思いますので、神経をそちらに集中している状況です」。
通常の事業については、全国的にリモートアクセスを使ったものに移行中とのこと。ただ、auショップでは現場の人手不足が生じているところもあるとのことで、「スタッフには苦労をおかけしている状況です。地域によって、工夫をしていかなければいけない。営業体制についても個別に対応している状況です」としました。
5G対応モデルとして7機種をそろえた狙いについては、「メジャー感のあるハイエンドなフラッグシップ端末を取り揃えつつ、新しいところでOPPO、Xiaomiを加えた。それぞれのセグメントにおいて、価格競争力があるラインナップになりました」。かえトクプログラム、また導入コストの引き下げによって、ユーザーに届けやすい価格にしていきたい、と説明しています。
5G契約者数の目標について聞かれると「公式には発表していない数字ですが、2020年度末には何とか二百数十万というレベルまで持っていければ」(高橋社長)。ただ、この数字は4Gがスタートした初年度と比較すると控えめとのこと。「あのときは、3Gのフィーチャーフォンから4Gのスマートフォンに移行するタイミングで、勢いがありました。魅力的な5Gサービスを提供するなど、これから工夫していきます」と話していました。
著者プロフィール近藤謙太郎1977年生まれ、早稲田大学卒業。出版社勤務を経て、フリーランスとして独立。通信業界やデジタル業界を中心に活動しており、最近はスポーツ分野やヘルスケア分野にも出没するように。日本各地、遠方の取材も大好き。趣味はカメラ、旅行、楽器の演奏など。動画の撮影と編集も楽しくなってきた。
5Gスマホは7機種が登場
発表会に登壇したKDDI代表取締役社長の高橋誠氏は「5Gをスタートするにあたり、3月26日の大安吉日を選びました。端末には人気のハイエンド機種のほか、価格的にも競争力のある中国メーカーのスマートフォンもそろえています」とアピールします。
5G対応スマートフォンのラインナップは以下の通り。
「Xperia 1 II(SOG01)」ソニーモバイルコミュニケーションズ製、5月以降発売
「Galaxy S20 5G(SCG01)」サムスン電子製、3月26日発売
「Galaxy S20+ 5G(SCG02)」サムスン電子製、5月下旬以降発売
「AQUOS R5G(SHG01)」シャープ製、3月27日発売
「OPPO Find X 2 Pro(OPG01)」オッポ製、7月以降発売
「ZTE a1(ZTG01)」ZTE製、7月以降発売
「Mi 10 Lite 5G」シャオミ製、7月以降発売
KDDIでは、2月21日より機種変更をサポートする「かえトクプログラム」を提供していますが、これらの最新5G端末も対応します。残価設定型の分割払い方式により、手ごろな価格で利用を開始できるのが特徴です。
5Gの料金プランは4種類
5Gの料金プランは4つで展開します。いずれのプランもデータ通信は使い放題で、利用できるコンテンツやテザリングのデータ上限などに違いがあります。「KDDIはデータ使い放題の先駆者。データ使い放題の『データMAX 5G』プランをセンターに置いて5Gを展開していきます」と高橋社長。なお、以下に紹介する料金プランは割引として2年契約N、家族割プラス(4人以上 -2,020円)、auスマートバリュー(-1,000円)、5Gスタートキャンペーン(-1,000円、25か月間)、スマホ応援割II(-1,000円〜-1,500円、6か月間)をすべて適用させたものです。
「データMAX 5G」はベーシックなプラン。月額料金3,460円〜(データ利用量が2GB以下の場合は月額1,980円〜)で、3月26日に提供開始します。テザリング/データシェア/国際ローミング通信は30GB。
「データMAX 5G Netflixパック」は、2つのコンテンツ(Netflix、TELASA)が利用可能。月額料金4,260円〜(データ利用量が2GB以下の場合は月額2,780円〜)で、3月26日に提供開始します。テザリング/データシェア/国際ローミング通信は60GB。
「データMAX 5G ALL STARパック」は、4つのコンテンツ(Netflix、Apple Music、YouTube Premium、TELASA)が利用可能。月額料金5,460円〜(データ利用量が2GB以下の場合は月額3,980円〜)で、2020年6月以降に提供開始します。テザリング/データシェア/国際ローミング通信は80GB。
「ピタットプラン 5G」は、月額料金1,980円(1GB)/2,980円(4GB)/4,480円(7GB)の3段階で、使用したデータ量に応じて月額料金が自動的に適用されます。3月26日に提供開始します。
いまや、日本全国でスマホが4Gでつながるようになりました。しかし5Gとなると、スタート当初は対応エリアがかなり限定的です。このため、KDDIでは「5Gスタートキャンペーン」を設定し、契約から25か月間の料金を毎月1,000円割り引きます。これについて、高橋社長は「我々は自信を持って5Gを提供しますが、エリアが拡大するまで4G LTEと同じ料金でお使いいただけるようにしました」と説明しました。
KDDIでは、当面は4Gネットワークに5Gを組み合わせるハイブリッド方式(ノンスタンドアローン)でエリアを展開していきます。つまり、人口カバー率が99.9%超にまで拡大した4Gエリアを5Gにも応用していく考えです。
高橋社長は「5Gのためにも、4Gがピカピカである必要がある」と独特の表現で説明し、次のように続けました。「この4Gの上に次世代の5G基地局を積み上げていきます。全国15都道府県(の一部エリア)からスタートして、2021年3月末までに1万局、2022年3月末までに2万局超を追加整備していきます」。5Gの特色を打ち出せるスタンドアローンに移行するのが2021年度の後半、現在の4Gのように不自由なく5Gが使えるようになるのは2022年度、という見方を示しました。
楽しみな5Gサービスが続々スタート
では、いざ5Gがスタートすると、私たちの生活はどう変わるのでしょうか。5Gについては、よく「高速・大容量」「多接続」「低遅延」といったキーワードで特徴が語られますが、高橋社長は「そうした技術用語で語るべきではないのでは」と説明。そして「消費者にとっての新しい体験価値をどう生み出すか、また法人のビジネスモデルをどう変えていくか、という観点で語りたい」として、KDDIによる意欲的な取り組みを紹介していきました。アニメ、音楽、お笑い、スポーツ、芸術、ゲームなど、さまざまな分野でパートナー企業とコラボしていく方針です。
このあとの芸能セッションには、有村架純さんや池田エライザさんらが参加。「ライブのチケットが購入できなくても、au 5GでVRを利用すれば、自分だけの特等席で好きなアーティストのパフォーマンスが楽しめる」「サッカーや野球の試合では、シュートやホームランなどのプレイを360度好きなアングルからリプレイできる」といった話題で盛り上がっていました。
Xiaomiと組んだ狙い
質疑応答には、高橋社長のほか、コンシューマ事業企画本部の松田浩路氏、長谷川渡氏、ビジネスアグリゲーション本部の繁田光平氏が登壇して、記者団の質問に回答していきました。
Xiaomiのスマホを導入した理由について、高橋社長は「中国の3メーカー(OPPO、ZTE、Xiaomi)に入っていただいた。ご存知の通り、中国は5Gの展開速度が早くて加入者も多い。ボリュームがあれば(端末の調達コストが下がるので)スマートフォンの販売価格も抑えられます。そこで、日本では経験値がまだ浅いXiaomiにも入っていただきました。しっかり準備を整えていきたい」と説明。
料金プランが4つになったことについては「KDDIでは、これまでデータ使い放題のサービスを先行投入してきました。5G時代には、さらに動画視聴が伸びていくと期待しています。では、データが使い放題になったときに、使いたいサービスとは何か。お客様からご要望の高かった上位5つのサービスから3つを選んだ。料金プランも、できるだけシンプルにしています。エリアが広がるまでの2年間は、4Gと同じ料金で提供していきます」。
楽天モバイルがMNOに参入する受け止めについては「しっかりと警戒していきます。最初の段階では、データを無制限で利用できるエリアも限定されており、あれでアンリミテッドと言ってよいのかと、若干思うところはありますが、エリアも徐々に拡大していくでしょう。1年後を考えると、警戒すべき料金になる。我々としては、エリアの展開状況について優位性がありますし、今後OTTプレイヤーとも連携して、気を緩めることなくしっかり対応していきます」。利用者、および他社の動向を見ながら展開していく、と高橋社長は説明しました。
新型コロナウイルスにより基地局の整備が遅れる可能性について聞かれると、「サプライチェーンに与える影響については日々、確認しています。基地局の整備について、現時点では影響なく進めています。ただ、5月、6月になると影響が出てくるのでは。基地局の整備だけでなく、スマートフォンの供給についても影響が出ると思いますので、神経をそちらに集中している状況です」。
通常の事業については、全国的にリモートアクセスを使ったものに移行中とのこと。ただ、auショップでは現場の人手不足が生じているところもあるとのことで、「スタッフには苦労をおかけしている状況です。地域によって、工夫をしていかなければいけない。営業体制についても個別に対応している状況です」としました。
5G対応モデルとして7機種をそろえた狙いについては、「メジャー感のあるハイエンドなフラッグシップ端末を取り揃えつつ、新しいところでOPPO、Xiaomiを加えた。それぞれのセグメントにおいて、価格競争力があるラインナップになりました」。かえトクプログラム、また導入コストの引き下げによって、ユーザーに届けやすい価格にしていきたい、と説明しています。
5G契約者数の目標について聞かれると「公式には発表していない数字ですが、2020年度末には何とか二百数十万というレベルまで持っていければ」(高橋社長)。ただ、この数字は4Gがスタートした初年度と比較すると控えめとのこと。「あのときは、3Gのフィーチャーフォンから4Gのスマートフォンに移行するタイミングで、勢いがありました。魅力的な5Gサービスを提供するなど、これから工夫していきます」と話していました。
著者プロフィール近藤謙太郎1977年生まれ、早稲田大学卒業。出版社勤務を経て、フリーランスとして独立。通信業界やデジタル業界を中心に活動しており、最近はスポーツ分野やヘルスケア分野にも出没するように。日本各地、遠方の取材も大好き。趣味はカメラ、旅行、楽器の演奏など。動画の撮影と編集も楽しくなってきた。