出走前の競走馬になった気分? 一般人は入れない「競馬場の裏側」撮影した動画が話題
新型コロナウイルス感染拡大の影響で「無観客競馬」を実施している日本中央競馬会(JRA)。
そんな中、阪神競馬場(兵庫県宝塚市)が2020年3月15日に公式ツイッターで投稿した動画が、競馬ファンの間で話題になっている。
それは、普段は目にする機会がない競馬場のウラ側をおさめた動画だ。出走馬が馬体の検査などを受ける装鞍所からコースまでの道のりを撮影している。
おはようございます!
— 阪神競馬場【公式】 (@HanshinKeibaJo) March 15, 2020
本日はあまり更新できないかもですので、1発目からとっておきの動画を。
装鞍所からダートコースまでの道のりを、競走馬の目線でタイムラプス撮影してみました!
レースに出走する馬たちの気持ちになってご覧ください!(酔いやすい方ご注意!)#なかなか見られない阪神競馬場 pic.twitter.com/SkBfGCNXVO
動画はツイッター担当者がiPhoneのタイムラプス機能を使い、徒歩で撮影した。20秒ほどに早送りされているが、実際は5分ほどかかっているという。
投稿はツイッターで反響を呼び、
「一番行く阪神競馬場の内部を見れて嬉しいです」
「地下馬道から馬場に出るときって一気に明るくなって、テンション上がりそう」
「結構走るまで長い距離歩きますねー」
といった声が寄せられている。
距離はおよそ800メートル
Jタウンネットは19日、阪神競馬場のツイッター担当者に取材した。
こんなところを通っています(画像は阪神競馬場公式ツイッターの投稿よりキャプチャ)
「競馬の公正確保のために必要なことではありますが、競馬場は普段見えない部分が多いのでそこを見てほしいという思いで投稿しました」
投稿の理由をこのように話す担当者。競馬というギャンブルの側面上、競馬場は一般人に見せられない場所が多いという。
装鞍所〜コースの経路(C)Google(阪神競馬場の提供資料を基に作成)
阪神競馬場にはダートコースと芝コースがあるが、今回はより遠いダートコースに続く道のりを撮影。装鞍所を出発し、通路(地下馬道)を歩いてパドックで顔見せ、再び地下馬道に入りコースに出るという流れだ。
「パドックは馬の状態を見せる場所です。動画では1周ですが、実際は15分ほどお客さんの前を何周も回ります」(ツイッター担当者)
ツイッターでは道のりに対して「長い」との声があがっているが、阪神競馬場の移動距離はおよそ800メートル。装鞍所→パドック→コースという流れは、他の競馬場でも基本的に同じだという。
担当者は投稿がツイッターで話題になったことについて、
「お客様が入れない状況ということもあって、ツイッターで楽しんでもらおうという思いで投稿しました。いろいろなお客様の目に留まって、普段のように競馬を楽しめない状況でも楽しんでいただけることが嬉しく、ありがたいと思っています」
としている。
このほかにも阪神競馬場では20日にも、競走馬が歩いている時の軽快な蹄の音やレース中の地響きなど、無観客競馬だから聞こえる音を集めた動画をツイッターに投稿。こちらも話題になっている。
無観客競馬だからこそ聞こえる、競馬の「音」があります。
— 阪神競馬場【公式】 (@HanshinKeibaJo) March 20, 2020
聞こえてくるその「音」は、私たちの感情を揺さぶる素敵なものでしたが、それと同時に大事な「音」が足りないことに気付かされました。
一日も早く、競馬の「音」に皆さまの歓声が戻ることを祈っています。 pic.twitter.com/XNYrLfI8lR
JRAの公式サイトによれば、3月28日以降の開催は現時点(23日18時)では未定だ。