【イタすぎるセレブ達】ナタリー・ポートマン“男性優位”の風潮に物申す 女性監督の名前入りケープで登場
第92回アカデミー賞授賞式で女優のナタリー・ポートマンが着用した「Dior」のケープが注目を集めている。女性監督8名の名字が刺繍されていたこのケープ、ナタリーは優秀な作品を生みながらも評価されなかった女性監督達に「エールを送りたかった」という。
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現地時間9日、ロサンゼルスの「ドルビー・シアター」にて第92回アカデミー賞授賞式が開催された。今年も赤やピンク、シルバーなど色鮮やかに着飾ったセレブ達がレッドカーペットに華を添えるなか、女優ナタリー・ポートマンは黒×ゴールドのドレスで登場した。オーダーメイドの「Dior」ドレスにロングケープを合わせたコーディネートは、クラシカルな美しさとナタリーの高貴な雰囲気が見事にマッチ、そのシックな装いが称賛を集めた。
レッドカーペットでのインタビューに応じたナタリーのドレスがクローズアップされると、黒の特製ケープの左ラペル(下襟)部分にゴールドでなにやら小さな刺繍が施されているのが分かる。よく見るとそこには、“Scafaria”、“Wang”、“Gerwig”など、実力派女性監督の名字が並んでいる。『Los Angeles Times』の記者にこのゴールドの刺繍の意味を尋ねられたナタリーは、
「素晴らしい作品を作るも、今年その実力を認めてもらえなかった女性監督達にさりげなくエールを送りたかったんです。」
と答えるのであった。
昨年に続き、今年も監督賞にノミネートされたのは大御所マーティン・スコセッシ氏やクエンティン・タランティーノ氏をはじめ見事に男性ばかりで、“男性優位”そして多様性に欠けるアカデミー賞が批判されていたところだった。
ナタリーのケープには『ハスラーズ』のローリーン・スカファリア(Scafaria)監督をはじめ、『フェアウェル』のルル・ワン(Wang)、『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』のグレタ・ガーウィグ(Gerwig)、『ア・ビューティフル・デイ・イン・ザ・ネイバーフッド』のマリエル・ヘラー(Heller)、『クイーン&スリム』のメリーナ・マツーカス(Matsoukas)、『ハニー・ボーイ』のアルマ・ハーレル(Har’el)、『ポートレイト・オブ・ア・レディー・オン・ファイヤー』のセリーヌ・シアマ(Sciamma)、『アトランティックス』のマティ・ディオプ(Diop)、計8名の女性監督の名字が刺繍されている。これらは優秀な作品を作りながらも監督賞のノミネートから落選した女性達で、ナタリーはそんな彼女達にケープへの刺繍を通じてひっそりと敬意を表したのだ。
ナタリーのこのたびのメッセージに対するTwitterの反応は、
「さりげないアピールの仕方が好感度大」
「自身も監督であるナタリーからのメッセージには、同業者の彼女達もきっと励まされたはず」
などポジティブなものが見受けられた一方で、
「またお得意のフェミニズムか」
「ノミネートされたければ、単に優れた作品を作ればいいだけの話では?」
といった辛辣なツイートも多数あがっている。
今年は韓国の『パラサイト 半地下の家族』が外国語映画として初のアカデミー賞作品賞に輝いたほか、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞と4冠を達成した。しかし全体的に見れば、まだまだハリウッドは“白人至上”かつ“男性優位”であることは否定できない。アカデミー賞授賞式が始まった1929年以来、過去90年超の歴史でこれまで監督賞にノミネートされた女性はたった5人だ。しかもそのなかで受賞に至ったのは、2009年の第82回授賞式にて6冠を達成した『ハート・ロッカー』のキャスリン・ビグロー監督ただ1人なのである。
このたび惜しくもノミネートから落選してしまった女性監督達の名字が入ったナタリーのケープは「たかが刺繍、されど刺繍」であり、ハリウッドの“男性優位”の風潮に一石を投じたことは間違いないだろう。
画像は『Natalie Portman 2020年2月10日付Instagram「Honoring these remarkable women last night who were not recognized for their incredible work:」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 c.emma)
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現地時間9日、ロサンゼルスの「ドルビー・シアター」にて第92回アカデミー賞授賞式が開催された。今年も赤やピンク、シルバーなど色鮮やかに着飾ったセレブ達がレッドカーペットに華を添えるなか、女優ナタリー・ポートマンは黒×ゴールドのドレスで登場した。オーダーメイドの「Dior」ドレスにロングケープを合わせたコーディネートは、クラシカルな美しさとナタリーの高貴な雰囲気が見事にマッチ、そのシックな装いが称賛を集めた。
「素晴らしい作品を作るも、今年その実力を認めてもらえなかった女性監督達にさりげなくエールを送りたかったんです。」
と答えるのであった。
昨年に続き、今年も監督賞にノミネートされたのは大御所マーティン・スコセッシ氏やクエンティン・タランティーノ氏をはじめ見事に男性ばかりで、“男性優位”そして多様性に欠けるアカデミー賞が批判されていたところだった。
ナタリーのケープには『ハスラーズ』のローリーン・スカファリア(Scafaria)監督をはじめ、『フェアウェル』のルル・ワン(Wang)、『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』のグレタ・ガーウィグ(Gerwig)、『ア・ビューティフル・デイ・イン・ザ・ネイバーフッド』のマリエル・ヘラー(Heller)、『クイーン&スリム』のメリーナ・マツーカス(Matsoukas)、『ハニー・ボーイ』のアルマ・ハーレル(Har’el)、『ポートレイト・オブ・ア・レディー・オン・ファイヤー』のセリーヌ・シアマ(Sciamma)、『アトランティックス』のマティ・ディオプ(Diop)、計8名の女性監督の名字が刺繍されている。これらは優秀な作品を作りながらも監督賞のノミネートから落選した女性達で、ナタリーはそんな彼女達にケープへの刺繍を通じてひっそりと敬意を表したのだ。
ナタリーのこのたびのメッセージに対するTwitterの反応は、
「さりげないアピールの仕方が好感度大」
「自身も監督であるナタリーからのメッセージには、同業者の彼女達もきっと励まされたはず」
などポジティブなものが見受けられた一方で、
「またお得意のフェミニズムか」
「ノミネートされたければ、単に優れた作品を作ればいいだけの話では?」
といった辛辣なツイートも多数あがっている。
今年は韓国の『パラサイト 半地下の家族』が外国語映画として初のアカデミー賞作品賞に輝いたほか、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞と4冠を達成した。しかし全体的に見れば、まだまだハリウッドは“白人至上”かつ“男性優位”であることは否定できない。アカデミー賞授賞式が始まった1929年以来、過去90年超の歴史でこれまで監督賞にノミネートされた女性はたった5人だ。しかもそのなかで受賞に至ったのは、2009年の第82回授賞式にて6冠を達成した『ハート・ロッカー』のキャスリン・ビグロー監督ただ1人なのである。
このたび惜しくもノミネートから落選してしまった女性監督達の名字が入ったナタリーのケープは「たかが刺繍、されど刺繍」であり、ハリウッドの“男性優位”の風潮に一石を投じたことは間違いないだろう。
画像は『Natalie Portman 2020年2月10日付Instagram「Honoring these remarkable women last night who were not recognized for their incredible work:」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 c.emma)