キヤノンは1月7日、フルサイズセンサーを搭載したデジタル一眼レフカメラのフラッグシップモデル「EOS-1D X Mark III」を正式に発表した。画素数を有効2010画素に抑えつつ、連写性能を最高16コマ/秒(ファインダー撮影時)に向上。新しいオートフォーカス用センサーを搭載することで、光学ファインダー撮影時のAF追尾性能を高めた。発売は2月中旬の予定で、今年の東京五輪での利用を狙う。価格はオープンで、予想実売価格は税別80万円前後。

先に開発発表がなされていたデジタル一眼レフカメラのフラッグシップモデル「EOS-1D X Mark III」が正式に発表された


スポーツ競技などの撮影をこなすプロカメラマンに向けた高性能モデル。有効2010万画素の新しいフルサイズCMOSセンサーと最新の画像処理エンジン「DIGIC X」(エックス)を搭載し、AEAF追従の連写性能を最高16コマ/秒(ファインダー撮影時)に高めた。常用感度もISO102400にまで高めた。

縦位置グリップ一体型の基本的なシルエットは従来モデルと同様


黄色い円で示したボタンにバックライトが搭載された。赤い円で示した操作デバイスは、指の動きを光学的に検知して操作できる新しいポインティングデバイス「スマートコントローラー」だ


ファインダー撮影時のオートフォーカス用センサーは、新たに「High-res AFセンサー」に置き換え、ピント合わせの精度を高めた。さらに、ディープラーニングの技術を用いた人物の頭部検出アルゴリズムを搭載し、ファインダー撮影時に人物の頭を安定して追尾できるようにした。ライブビュー撮影時は瞳AFに対応する。

画像処理エンジンは、最新の「DIGIC X」(エックス)を搭載


一眼レフの欠点であるミラーショックを抑えるよう改良された


動画は、クロップなしの4K/60P画質に対応する。記録メディアはCFexpressメモリーカードで、デュアルスロットとなる。背面ボタンは、主要なボタンにバックライトを搭載。さらに、指の動きを光学的に検知して操作できる新しいポインティングデバイス「スマートコントローラー」を2箇所に搭載した。

本体サイズはW158.0×H167.6×D82.6mm、重さは約1440g(メモリーカード、バッテリー含む)。バッテリー撮影枚数は約2850枚(ファインダー撮影時)、約610枚(ライブビュー撮影時)。

IEEE802.11acに対応した新しいワイヤレスファイルトランスミッター「WFT-E9B」。希望小売価格は税別8万円