とあるお寺の「狛犬」がキュートすぎる なぜリアルワンコに?担当者に聞いた
かわいすぎる犬! 塩田アフロ(@sh_afro)さんのツイートより
狛犬というと、獅子にも似た想像上の生物だ。神社や寺院で見かけるが、いかめしい、厳かな姿をしているものが多い。
ところが、上の写真をご覧いただこう。茨城県つくばみらい市にある不動院境内に置かれている、これは......、かわいい、かわいすぎる。狛犬というより、犬そのものの石像ではないか。
2019年9月25日にツイッターに投稿された、この犬がいま話題となっている。
「かわいいです。ずーっと眺めてられますね」
「『あ』、『うん』ならぬ『ん?』、『んん?』『ん〜?』ってカンジがかぁいい」
「左右両方とも口を閉じてる吽形なのも気になりますね」
でもなぜ狛犬ではなくて、犬なのか?
Jタウンネット編集部は不動院に電話して、詳しい話を聞くことにした。
由緒正しい歴史があった
本堂の正面左右に向かい合う犬一対。 塩田アフロ(@sh_afro)さんのツイートより
電話で答えてくれた不動院の担当者によると、「もちろん狛犬ではありません、あれは犬です」。では、なぜ犬なのか? と聞いてみた。
「不動院は1200年の歴史を持つ真言宗の寺院なのですが、江戸時代にこんな逸話が残されています」と語ってくれた。
親子の犬も! 塩田アフロ(@sh_afro)さんのツイートより
「江戸時代のある時期、この地域では、難産で親子とも死ぬことが多かったそうです。そのため、子をみごもると不安な毎日を送っていたといいます。ある夜、村の名主の夢枕に雌雄の白い犬が現れ、『私は板橋不動(不動院)の使いです。不動尊に参詣し、護摩祈願をすれば、難産の苦しみを救おう』とお告げがあったのです」
そこで村人そろって参詣し、護摩祈願し、白犬一対を奉納したところ、以後、難産で苦しむ人はなくなったと伝えられているそうだ。白犬の像は、現在も境内に飾られているという。安産祈願に訪れる人が絶えないそうだ。
江戸時代に奉納されたと伝えられる白犬の木像。 塩田アフロ(@sh_afro)さんのツイートより
ところで、現在話題沸騰中の犬の石像だが、いつごろ造られたものか。
「平成17年(2005年)にできたものです。当時の住職の注文で、できるだけリアルな犬にしてもらったそうです」と担当者。犬の足元に置かれているお椀状のものは何かと聞くと、「はっきりと聞いたわけではないですが、子育てのシンボルでもある乳房ではないかと言われています」
ツイッターには、こんな声も寄せられている。
「ワンコのお乳はよく出るので、母乳の出が良くなりますように。て言うおっぱい祈願かなぁと推測 とてもステキなところで、すごくほっこりしました」