「チャンドラヤーン2号」の着陸機ミッションはほぼ確実に失敗に終わったと想定されますが、今後も各国による月探査ミッションは継続されます。


まず、チャンドラヤーン2号ではすでに月周回衛星が予定軌道に投入されています。この人工衛星は高度100kmから、8基の科学観測装置で月面の探査を続けます。


チャンドラヤーン2号の前に行われた「チャンドラヤーン1号」のミッションでは、月面に広く水が分布していることが判明しています。さらに、月の極のクレーターにも多くの水が存在していることも突き止めています。


そしてインドはJAXAと協力し、2023年度に「チャンドラヤーン3号」ミッションを実施します。同ミッションではインドが着陸機を、そして日本がロケットと探査車を担当します。


また、NASAは「アルテミス」計画として、2024年までに2人の宇宙飛行士を月面に立たせることを目標としています。さらに、2028年までには月面や月周辺に活動拠点を設ける予定です。


これまで、月面への軟着陸を達成したのは旧ソ連、アメリカ、中国の3カ国しかありません。どの国がこれらに続くことになるのか、注目が集まります。


 


Image: ISRO
■India’s Moon Mission Continues Despite Apparent Lander Crash
https://www.space.com/india-moon-mission-not-over-chandrayaan-2.html
文/塚本直樹