日本の職場"スポーツシューズで溢れる"
■スポーツシューズは「運動用かカジュアル用か」
市場の動向分析やコンサルティングを手がけるNPDジャパンは2018年2月〜19年1月における日米のスポーツシューズ市場についての調査結果を発表した。同調査では0〜13歳の着用者のデータを除いている。
日本市場の規模は5000億円、米国は3兆3000億円で、米国が日本の6.6倍だった。NPDジャパンの河端香織氏は「米国の人口が日本の2.6倍であることを考慮すると、米国のほうが日本よりもはるかにスポーツシューズが浸透していることがわかります」と話す。
使用用途にも日米で大きな違いがあった。日本はスポーツ使用が57%、カジュアル使用が43%であるのに対し、米国ではスポーツ使用が21%、カジュアル使用が79%だった。
男性で比較した場合の違いはさらに顕著で、日本男性はスポーツ使用が62%でカジュアル使用が38%であるのに対し、米国男性はスポーツ使用が22%でカジュアル使用が78%。河端氏は「米国と比べて日本でカジュアル使用の市場がかなり小さい理由は通勤時のファッションの違いにあります」と指摘する。「日本でも職場でのファッションがカジュアルになっていく傾向があるので、今後カジュアル使用は伸びる可能性を秘めています」(河端氏)。
(吉田 洋平 図版作成=大橋昭一)