「数歩歩けばカフェに当たる」といっても過言ではない、カフェ天国のホーチミン。「ベトナムのカフェ」と聞いてイメージするのはどんなお店でしょうか。濃厚なベトナムコーヒーを出すお店か、はたまたフランス植民地時代の面影を残す優雅なコロニアルカフェか・・・

今回ご紹介するのは、典型的なベトナムカフェのイメージを覆す「ヴィラロイヤル・ダウンタウン・アンティークス&ティールーム(Villa Royale Downtown Antiques & Tea Room)」。旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」の「ホーチミン市のデザート・菓子」カテゴリーで1位に選ばれているアンティークなティールームです。

もともとは、ホーチミン2区の閑静な住宅街にオープンしたお店。サイゴンスカイデッキに近いダウンタン店は、観光の合間にも立ち寄りやすい便利な立地です。

ヴィラロイヤル・ダウンタンがあるのは、ハム・ギー(Ham Nghi)通りとHo Tung Mau(ホー・チュン・マウ)通りに面した建物の2階。一見しただけでは、ここにティールームがあるとは思いもしません。

しかし建物の中に入って、古びたらせん階段を2階へと上ると、まったくの別世界が出現。お店に入る前の廊下から独自の世界観に包まれており、ワクワクさせられます。

店内に足を踏み入れると、そこはアンティークに囲まれた非日常空間。ベトナムのものだけでなく、ヨーロッパから持ち込まれたものも多く、棚や壁にディスプレイされているものの多くは購入することもできるのです。テーブルやイスも一つひとつ異なり、写真映えもバッチリ。

オーナーはオーストラリア出身の男性で、仕事で世界を駆け巡るうちに、各国の骨董品を買い集めるようになったといいます。さまざまな国のさまざまな品が並んでいて、必ずしも統一感があるわけではないのですが、混沌とした中にも調和がある、不思議なバランスを保った空間に魅せられます。

ヴィラロイヤル・ダウンタウン・アンティークス&ティールームで提供されるのは、シンガポール発の高級茶専門店「TWG」の茶葉を使ったお茶。

選ぶのが難しいほどたくさんの種類があるので、迷ったときは自分の好みのお茶を伝えて、スタッフにアドバイスを受けるといいでしょう。気になるお茶があれば、香りをかがせてもらうこともできます。

カウンターのショーケースには、ケーキやパイなどがずらり。特にチーズケーキが人気で、ラズベリー、オレオクッキー、クリーミーマンゴー、ワイルドブルーベリーなどの種類があります。

筆者が注文したのは、ダラット産のラズベリーを使ったチーズケーキ。

小ぶりな日本のケーキの2倍はあろうかというビッグサイズで、なめらかなチーズケーキと、甘酸っぱいラズベリーソースとの相性は抜群。甘みがやや強めなので、ほろ苦いストレートティーと一緒に食べるのがおすすめです。

ほかにも、素朴なパイやスコーなどの焼き菓子や、バゲット、サラダ、ミートボール、ラザニアなどのフードメニューもあり、ランチも可能。事前予約限定で、憧れの3段トレーに載ったハイティーを楽しむこともできますよ。

アジアとヨーロッパの空気感が絶妙に混じり合った、混沌としているのになぜか落ち着くヴィラロイヤル・ダウンタウン・アンティークス&ティールーム。アンティーク好き、お茶好きなら、この稀有な空間に足を運ばない手はありません。

Post: GoTrip! http://gotrip.jp/旅に行きたくなるメディア

名前 ヴィラロイヤル・ダウンタウン・アンティークス&ティールーム(Villa Royale Downtown Antiques & Tea Room)」
住所 Level 1, 25 Hồ Tùng Mậu, Nguyễn Thái Bình, Quận 1
営業時間 10〜21時
公式サイト http://villaroyaledowntown.com/