浦和FW武藤、“寿司キャラ”「感慨深い」 J1通算200試合出場記念で寿司グッズ登場予定
30日の第5節FC東京戦で出場すれば節目のゲーム、クラブも記録を祝福へ
J1浦和レッズのFW武藤雄樹は、30日のリーグ第5節・FC東京戦でスタメン出場して今季の公式戦初出場のピッチに立つことが濃厚になった。
武藤にとってJ1通算200試合の節目になるゲームでは、オリジナルグッズの登場も予定される。そして、そのグッズのモチーフになった「寿司キャラ」について武藤は「感慨深い」と語った
武藤は現在、J1通算出場数が199試合となっている。昨季のリーグ最終節で200試合出場を達成する可能性もあったが、負傷を抱えていたうえに中3日で鹿島アントラーズとの天皇杯準決勝を控えていたため、出場を見送った。その後、その鹿島戦と決勝のベガルタ仙台戦で負傷を悪化させたこともあり、今季は沖縄県でのトレーニングキャンプは完全な別メニュー。3月上旬には全体練習にも合流していたが、試合のメンバーには入らないまま3月の代表活動による中断期間を迎えていた。
負傷も癒えてコンディションも高まった武藤は、試合2日前となった28日のトレーニングではセットプレーの確認でも主力の入ったチームでプレーし、FC東京戦のスタメンが濃厚だ。節目のゲームに向け、クラブもまた記念グッズという形でそれを祝おうとしている。
その記念グッズは3点で、岐阜県美濃焼を使用した寿司皿と豆皿に加え、高知県産ヒノキの寿司下駄が用意される。いずれも武藤のゴールパフォーマンスで定番の「がってんポーズ」をあしらったものだ。30日のゲームに出場すれば、当日の16時から4月20日まで受注生産の受付を行うという。これは、浦和レッズのメンバーシップ「REX CLUB」のポイントで交換できるという。
武藤は200試合出場については「浦和は多くの試合に出ている人が多すぎて、凄いことか分からない」と苦笑しつつも、「いろいろな人に支えられてきたし、応援されてここまで来たので幸せなこと」と話している。
「寿司」キャラ、始まりは仙台時代に同僚GKとのやり取り
そもそも、武藤に「寿司」のキャラが定着したのは、ベガルタ仙台に所属していた2014年にツイッターで当時の同僚のGKダニエル・ヴコビッチとやり取りしたのがキッカケだった。武藤の決勝ゴールで勝利した試合後に寿司の写真をアップロードしたヴコビッチとのやり取りのなかで、「寿司をもたらす」というワードがあり、それが注目を浴びた。翌年に浦和へ移籍するとゴールを連発し、その発言に注目した浦和サポーターが武藤のゴールがあった試合後に寿司を食べるというブームが起きた。それ以来、武藤の寿司キャラは年々確立された。
今ではゴールパフォーマンスの由来になった「がってん寿司」を運営する株式会社RDCとも個人スポンサー契約を結んだ。そうした歴史が詰まったグッズだけに「感慨深いですよね。本当にちょっとしたことから寿司キャラができて、そのおかげでいろいろな人に知ってもらえたと思いますからね。寿司とヴコビッチには感謝しないといけないですよ。良い200試合になれば良いと思います」と穏やかに話した。
SNSでのやり取りから生まれた武藤のキャラ付けは、この寿司3点セットの記念グッズ製作で形にもなった。オズワルド・オリヴェイラ監督が今季のスタート後から常に不在を嘆き、復帰を熱望していた武藤は首位のFC東京を相手にしたホームゲームで、自身の節目を祝う勝利と寿司を浦和にもたらす。(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)